資産価値が落ちない“6,000万円台マンション”の共通点とは…郊外エリアで「勝ち組」になるための物件選びのコツを人気マンション評論家が解説

首都圏でマンション価格の高騰が叫ばれ始めて久しいが、「業界のしがらみゼロ」を掲げるマンション評論家のマンションマニア氏(@mansionmania)は、現在の市況をむしろ「買い手有利な時代」だと語る。いったいどういうことなのか。
20年以上にわたって首都圏マンションの市況をウォッチしてきた同氏に、今こそマンション購入を検討すべき理由や、資産価値が落ちにくい物件の見極め方、さらにはペアローンを組むなら守るべき絶対条件や具体的な狙い目エリアの実名まで、徹底解説していただいた。全4回の第2回。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐ――シン富裕層への黄金ルート」の一部です。
目次
インフレ時代でも揺るがない“不動産価値の絶対原則”
マンション購入は、人生で最も大きな買い物の一つです。だからこそ、「買った後に価値が暴落してしまったらどうしよう」という不安は誰もが抱くものです。ここでは、将来にわたって資産価値が落ちにくいマンションを見極めるための、最低限チェックすべきポイントをお伝えします。
まず、一番重要なのが「ロケーション」なのは言うまでもありません。これは今も昔も変わらない、不動産の絶対的な原則です。駅からの距離、都心へのアクセス、周辺環境といった「立地」の優位性は、資産価値を支える最も重要な土台となります。
価値が落ちない“6,000万円台マンション”の共通点とは
しかし、「都心の一等地でなければダメ」ということではありません。特に、一般的な会社員の方が主なターゲットとなる6,000万円前後の価格帯のマンションでは、別の視点が重要になってきます。
6,000万円で購入したマンションが、10年住んだ後も6,000万円前後で売れる。ローン残債は減っているので、これは実質的には大きな利益です。このような物件を見つけることは、実はそれほど難しくありません。その鍵を握るのが、「マンションらしさ」です。
郊外エリアで勝つためのカギは「マンションらしさ」
都心から少し離れた近郊・郊外エリアでマンションを探す際、最大のライバルとなるのは何だと思いますか? それは、他のマンションではなく「戸建て」です。
同じような価格帯、同じような広さであれば、「庭付き一戸建てのほうが良い」と考える層は常に一定数存在します。この戸建てとの比較競争に巻き込まれない、「戸建てには絶対に真似できない価値=マンションらしさ」を持っているかどうかが、資産価値を大きく左右するのです。
では、「マンションらしさ」とは具体的に何でしょうか。
わかりやすいのは、「駅距離の優位性」です。たとえば、駅から徒歩5分の場所にマンションがあり、その周辺には戸建てを建てられるような土地がほとんど残っていない。戸建てに住もうと思ったら、駅から10分以上離れなければならない。この状況であれば、駅近の利便性を求める人々にとって、そのマンションは唯一無二の選択肢となります。駅からの距離という点で、戸建てに対して圧倒的なアドバンテージを築けるかが最初のチェックポイントです。