周りと差がつく新NISAの“賢い使い方”を元メガバンク行員が徹底解説 初心者が手を付けるべき「2つのゴールデン銘柄」とは

2024年から始まった新NISAは大きな注目を集める一方、「何から手をつければいいのか」と悩む投資初心者は少なくない。そうした中、初心者でも簡単に実践できる投資術をわかりやすく解説して支持を集めているのが、「バンクアカデミー」の小林亮平氏だ。
初心者が選ぶべき「ゴールデン銘柄」から、資産寿命を延ばす「新NISA出口戦略」の鉄則、さらには税金の一部が戻ってくる超お得な制度の全貌まで、同氏に詳しく解き明かしていただいた。全3回の第1回。
目次
元メガバンク勤務の人気YouTuberが解説 お金の不安が消える「新常識」
こんにちは。YouTubeチャンネル「BANK ACADEMY / バンクアカデミー」を運営している小林亮平です。
私は新卒で三菱UFJ銀行に入行し、金融の現場を経験した後、独立しました。現在はYouTubeを通じて、「超初心者でも理解できるようやさしく伝える」をモットーに、資産運用や新NISA、米国株といったテーマを中心に情報発信をしています。ありがたいことに、最近はPIVOTさんやReHacQさんなどにも出演させていただいています。
周りと差がつく「新NISA」の賢い使い方 その全貌を公開
さて、2024年にスタートした新NISAは、まさに「国民的関心事」と言えるほど大きな注目を集めました。「そろそろ投資を始めてみたいけれど、何から手をつければいいのか分からない……」と感じている方も多いのではないでしょうか。
きょうは、そんな投資初心者の方々が抱える疑問や不安を解消できるよう、私の知識と経験を総動員して、新NISAの効果的な活用法から、知っているだけで得をするお金の制度まで、徹底的に解説していきます。この連載記事を読み終える頃には、お金に対する漠然とした不安が、具体的な行動を起こすための自信に変わっているはずです。
新NISAの年間投資枠はどう使う? 初心者のための最適解
では手始めに、今もっとも注目されている「新NISA」について、賢く使いこなすためのコツを見ていきましょう。初心者の方がどう活用すればいいのか、ステップ・バイ・ステップで分かりやすく解説します。
まずは、新NISAのおさらいから。新NISAは、これまでのNISA制度から大幅にパワーアップしました。特に重要なポイントは「年間投資枠が最大360万円に拡大」したことと、「非課税で運用できる期間が無期限」になったことです。
新NISA「複利の魔法」を120%活かす方法
これまでの「つみたてNISA」は年間40万円までしか投資できず、物足りなさを感じる方もいました。しかし新NISAでは、「つみたて投資枠」で年間120万円、「成長投資枠」で年間240万円、合計で最大360万円まで投資が可能になったのです。
そして、個人的にもっとも大きなメリットだと感じているのが「非課税保有期間の無期限化」です。これまでは「20年」という期限がありましたが、これが撤廃されたことで、利益に対していつまでも税金がかからなくなりました。これは、長期的な資産形成において絶大な効果を発揮します。時間をかけて雪だるま式に資産を増やしていく「複利の効果」を、税金に邪魔されることなく最大限に享受できるようになったのです。
新NISAを最短で使いこなすための「一点集中」戦略とは
「年間360万円も投資できないし、枠が2つもあってよく分からない……」と感じた方もご安心ください。投資初心者の方は、まず「つみたて投資枠」(年間120万円)の活用だけを考えれば十分です。
この枠だけでも、月々10万円まで積立投資ができます。まずはこの「つみたて投資枠」を最大限活用することを目標にしてみましょう。「成長投資枠」については、つみたて投資枠を使い切ってもまだ投資資金に余裕がある方が考えれば良いので、最初のうちは一旦忘れてしまって問題ありません。
あなたの資産を育てる「2つのゴールデン銘柄」で勝ち馬に乗ろう
では、具体的に新NISAという「ハコ」を使ってその中で何を買えばいいのでしょうか。これも結論は非常にシンプルです。私が初心者の方におすすめしているのは、「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」もしくは「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」、この2つの投資信託です。
この2つは、いわば投資の世界における「王道」中の王道と言えます。「全世界株式」(通称オルカン)は、その名の通り日本を含む世界中の先進国・新興国の企業にまとめて分散投資ができる商品。「S&P500」は、AppleやGoogle、Amazonといったアメリカを代表する優良企業約500社にまとめて投資ができる商品です。
どちらか1本を選ぶだけで、世界経済やアメリカ経済の成長の恩恵をまるごと受け取ることが期待できます。個別株のように自分で企業分析をする必要もなく、これ1本で十分に分散が効いているため、初心者の方が最初に選ぶ投資先として最適解と言えるでしょう。