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「夜にはポジションを持ち越さないように」投資歴20年超のベテラン助言者が米国株の「勝ち方」伝授

(c) AdobeStock

 投資歴20年を超え、投資助言者として日々投資家にアドバイスを届ける投資助言者【馬】(@Investment_UMA)さん。

 ベテランの投資助言者として、金融所得課税の増税が市場に与える影響、トレードでの勝ち方について伺いました。インタビュー連載全3回の第2回。

目次

金融所得課税、増税されたらどうなる?

ーー投資家としては金融所得課税について気になるところだと思います。もし本気で引き上げるような政策が実行されればどうなるとお考えですか?

 日本にとって大きなマイナスだと思います。投資家にとって「終わり」と言っても良いほどの打撃でしょう。累進課税にまで踏み込む可能性は低いと思いますが、分離課税の20%から25%程度に少しずつ引き上げられていく可能性は十分あります。投資の魅力は確実に削がれます。

 そもそも投資は「労働以外の選択肢」として、多くの人が努力して勉強してきた分野です。そこに重い課税をかければ、意欲が失われてしまう。さらに私が問題と考えているのは、真面目に確定申告をしていた人たちが「海外口座にお金を逃がす」「隠れた形で投資する」といった方向に流れてしまうことです。

 闇に潜るだけで「悪質な手口」が巧妙化する可能性もあると危惧しています。また、暗号資産については累進課税から分離課税に移す議論が進んでおり、最大55%もの税負担を20%程度に下げる動きがあります。この流れからも見て取れるように、金融所得課税の引き上げは完全に時代と逆行しています。私は「今やるべきではない」と強く思います。

短期トレードで「勝つ方法」とは

ーー馬さんの投資スタイルを教えてください。また、直前の相場対応についてはどうされていますか?

 私は4時間足でエントリーをして、数日以内に決済するトレードスタイルで、基本的に重要イベントの直前からはノーポジションを貫いています。特に決算発表日前後はどちらに振れるか分からないため、ポジションを持ち越さないほうが良いです。これはFXでも同じでFOMCや指標発表日は、投資顧問として「夜にはポジションを持ち越さないように」と助言しています。

ーー利確と損切りのルールについても教えてください。

 株・FX、どちらも同じで「1〜2%の損失を許容ライン」としています。たとえば100万円の資金なら1万〜2万円の損失まで。あくまで短期トレードにおける基準です。配当狙いの長期投資はまた別の話ですが、キャピタルゲインを狙う短期では必ず守るルールです。

ーー両建て(買いと売りを同時に持つ手法)についてはどう考えていますか。

 素人がやると難しく、失敗するケースもありますが、私は両建てを駆使します。たとえば買いで利益が出ている一方で、空売り側は損失になっている。ところが、差し引きすれば利益が残る。そうやってリスクを限定しつつ、伸ばせる方のポジションを引っ張っていく。理屈としては非常に合理的です。

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この記事の著者
投資助言者【馬】

投資歴20年以上。福岡財務支局(金商)第11号の登録を持つ正規の投資助言者を主な活動として、一般社団法人日本金融経済教育機構の理事でも個人投資家に向けた助言・情報提供を行う。また、CMTA®認定テクニカルアナリストおよび投資診断士®としての知見を活かし、テクニカル・ファンダメンタルの両面から指導するようにしている。。2019年6月からは、日本の金融リテラシー向上を目的にライブ配信や動画配信を開始。初心者から中上級者まで幅広い層に向けて、わかりやすく実践的な投資教育を発信。現在は、公式サイト[fxdeuma.com]や、運営中のオンラインサロン[FXプロアカデミー](https://buysellshare.jp/salon/detail?id=10)にて最新情報や講義を公開中。

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