99%の人が見逃す“割安優良マンション物件のサイン”を不動産のプロが暴露「不自然に安いタワマン」の意外なカラクリ

首都圏のマンション価格高騰が止まらない。「今買って本当に損はないのか」という購入希望者の不安に対し、不動産エージェントのめちゃええジェント氏(@tonaia_gent)は、安易な「待ち」の姿勢は、優良物件が永遠に手の届かない存在になるリスクをはらむと警鐘を鳴らす。
業界経験豊富な同氏に、資産価値が上がるエリアや物件の見極め方から、意外な割安物件の見つけ方、さらにはおすすめのマンションの実名まで、具体的なノウハウをたっぷりと伺った。全4回の第3回。
※この記事は、みんかぶプレミアム連載「マンション・住まいで稼ぐ――シン富裕層への黄金ルート」の一部です。
目次
「新築 vs. 中古」一次取得者はどちらを選ぶべきか
ここで、新築と中古、どちらを選ぶべきかについても考えてみましょう。これは、あなたの現在の居住状況によって最適解が変わります。
今、賃貸にお住まいの方は、絶対に「中古」から検討すべきです。理由は2つあります。1つは、新築マンションは契約から引き渡しまで2〜3年のタイムラグがあること。その間の家賃が非常にもったいないです。
もう1つは、人気の新築は抽選になるため、そもそも買えるかどうかが不確実であること。何年も新築の抽選に申し込み続け、その間に中古価格がどんどん上がってしまった…というのでは本末転倒です。まずは確実に手に入れられる中古物件で資産形成の第一歩を踏み出し、住宅ローン控除などの恩恵を受けながら次のステップを考えるのが賢明です。
無理なく資産を育てる賢い「買い替え術」とは
一方、今すでに持ち家にお住まいの方は、「どちらでも大丈夫」というのが私の意見です。持ち家がある方は、新築の抽選に外れても住む場所に困るわけではありませんし、家賃のキャッシュアウトでお金が掛け捨てになるというわけでもないので、じっくり好きな新築を狙うのも良いでしょう。
もちろん、より資産性の高い中古物件に買い換えるという選択も非常に有効です。特に、ご自身の年収に対してローンの残債が少ない、いわゆる「与信が余っている」状態の方は、積極的に買い替えを検討する価値があります。例えば、年収2,000万円なのにローンの残債が5,000万円しかない、といったケースです。この場合、さらに1億円程度のローンを組める可能性がありますので、よりグレードの高い物件にステップアップすることで、資産を大きく増やすチャンスがあります。
「駅から徒歩10分超」でも“勝ち組”になれるマンションの条件
駅距離と築年数、優先すべきはどちらなのか、というのもよく質問されます。答えは「エリアによる」です。
山手線沿線の品川など、そもそも駅近物件が少ないエリアの場合、駅からの距離にはあまりこだわらなくても良いでしょう。例えば、品川駅港南口のワールドシティタワーズは、駅から徒歩10分以上かかりますが、その規模感とブランド力で非常に高い資産価値を維持しています。
タワーマンションが林立する湾岸エリアなどの場合、駅距離や築年数という画一的な基準よりも、マンションごとの「値動き」や「ブランド力」を見る方が重要です。どのマンションが人気で、どのマンションが比較的落ち着いているのか、相場観を養うことが大切になります。