トランプ関税、FRBの動き、国内政治状況・・・資産2億円投資家が勝つために守る「3回に分けて買う」ワケ

バーテンダー、予備校講師、サラリーマンと多彩な職歴を歩むかたわら、IPO(新規公開株)で瞬く間に2億円近くまでの資産を形成したjack(@jackjack2010)さん。
今回は、激動のトランプ相場における戦い方について伺いました。インタビュー全2回の第1回。
目次
「高値圏」での戦い方とは
ーー2025年の株式相場は、春のトランプ関税ショックをこなしつつも日経平均株価は最高値を更新しています。この時期のjackさんの投資成績はいかがでしたか?
ここ最近(2025年9月のインタビュー時点)は日経平均が強いですね。自分の投資スタンスは優待やTOBといったイベント銘柄を物色して買っていくというものですが、この時期はTOBや優待を新設する銘柄が多くて、そういう銘柄をストップ高でも買っていく戦略で動きました。そのあたりで、うまくやれたかなと思っています。
ーートランプ関税ショックの影響は、どうでしたか?
トランプショックは、回復が早かったですね。リーマン・ショック(2008年)での経験もあったので、もう1回下がって二番底あたりで買おうと思っていましたが、今回は単発で上がっていって、リバウンドを取れませんでした。下がれば買いたかったのに、あっという間にショック相場が終わってしまった印象です。
ーー2025年後半の株式市場については、どんな相場観をお持ちですか?
個人的には上がり続ければ良いとは思いますが、横ばいくらいが良いところではないでしょうか。肌感覚として、工場がフル稼働している、夜の飲み屋が賑わっている、タクシーがフル回転している…といったようなことはなく、実体経済自体がそこまで上向いているとは思えないからです。このあたりは、兼業投資家だからこそ得られる感覚でしょうか。
何よりも、働いている人の収入が2割増し、3割増しと増えているわけでもありません。この状況で日経平均が5万円となった場合、いったい誰が買っているの?と思ってしまいます。日経平均だけを見ていると上がっていますが、私の保有銘柄が全部上がっているというわけでもありませんし。ただ、売る人がいなければまだ上がり続けるかもしれませんね。
ーーということは、どこかで天井をつけて調整があるかもしれないということでしょうか。
そうですね、どこかで天井が来て、調整が入るシナリオは常に念頭に置いています。でも調整があれば買いたい人は多いと思うので、回復も早いかと。今の高値圏よりも押し目で買いたい人のほうが多いと思います。
しかし、出遅れ感のある銘柄にも買いが入っている傾向があります。ということは、いよいよ買いも一服かもしれません。こういうことを言うと怒られるかもしれませんが、ここでネットや本の情報に煽られて買う人が、最後にババを引いてしまうことも十分あり得ます。