「若者こそタワマンを買いなさい」宅建資格保有の元フジテレビアナが熱弁するワケ 金融資産としてのタワマンはなぜ“最強”だと言えるのか

タワーマンションを6戸売買した経験を持つ異色の「タワマン愛好家」として知られる、元フジテレビアナウンサーの西岡孝洋氏。同氏にとって、タワマン購入は投機的な「投資」ではなく、純粋な好奇心から来る「趣味」に近い感覚だったそうだが、豊かな生活を求めて住み替えを繰り返すうち、結果として大きな資産を築くに至ったという。
驚異的な「マンションの目利き力」でも知られる同氏が今回、タワマン投資の真髄を告白。巷で囁かれる「タワマン暴落論」を恐れる必要がないのはなぜか。金融資産としてのタワマンが持つ圧倒的な優位性とは何か。そして「10年後の出口」から逆算する物件選びの極意や、住み替えながら資産を育てる戦略の全貌とは。そのすべてを余すところなく語っていただいた。全5回の第3回。みんかぶプレミアム特集「マンション 穴場エリアリスト」第8回。
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金融資産としてのタワマンはなぜ「最強」だと言えるのか
タワマンの魅力は、居住性の高さだけにとどまりません。金融資産として考えたとき、タワマンは他の不動産にはない、際立った強みを持っています。
その最大の強みは、圧倒的な「流動性の高さ」です。
一般的に、不動産投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」と言われますが、その最大のリスクは「売りたいときにすぐに売れない」という流動性の低さにあります。しかし、タワマンは、この不動産固有の弱点をある程度克服しているのです。
タワマンは規模が大きく戸数が多いため、常に一定数の部屋が市場で売買されています。これにより、中古市場での「成約事例」が豊富に蓄積されます。自分の部屋がいくらで売れるのか、同じマンションの似た間取りの部屋がいくらで成約したかを見れば、かなり正確に相場を把握することができます。つまり、価格の透明性が高く、「計算がしやすい」のです。
“指名買い”を生むタワマンだけが持つ、究極の資産価値
一方で、総戸数20戸程度の小規模な板状マンションでは、ここ3年間、一件も売り出しがない、といったことも珍しくありません。そうなると、自分の部屋の適正価格を算出すること自体が難しくなり、売却に時間がかかってしまう可能性があります。
さらに、タワマンには「ランドマーク性」があります。街の象徴となるようなタワマンは、「あのマンションに住みたい」という指名買いを生み出します。買い手が常にいる状態なので、適正な価格で売りに出せば、2〜3カ月で現金化することも十分に可能です。
この「計算しやすさ」と「換金しやすさ」。これら2つの要素を兼ね備えたタワマンは、何かあったときにすぐにお金に変えられる現物資産として、私は「金(ゴールド)の次くらいに信頼できる」とさえ感じています。
タワマン購入者が“いつの間にか”資産家になっているシンプルな理由
タワマンが金融資産として優れているもうひとつの点は、「投資している」という感覚を持たずに資産形成ができることです。
そもそも、タワマンに住み始めた当初、それを「投資」だと考えている人はほとんどいなかったはずです。ほとんど誰もが、家賃を払って賃貸に住み続けるか、ローンを組んで分譲マンションを買うか、という選択肢の中から後者を選んだに過ぎません。
「どうせ毎月住居費を払うのだから、それが掛け捨ての家賃になるよりは、自分の資産の元本返済に充てられるほうがいい」。このごく自然な発想が、結果として大きな資産を築くことにつながるのです。バブル崩壊後、日本では「不動産は危ない」という意識が広まり、分譲マンションの購入をためらう人が増えました。しかし私は、特に与信(ローンを組む能力)のあるサラリーマンの方であれば、その能力を使わない手はないと考えています。
賃貸派の主張するメリットは本当か
賃貸派の方々は「すぐに引っ越せる自由がある」と主張しますが、今の時代、流動性の高いタワマンであれば、売却して住み替えることも十分に可能です。私には、分譲マンションを選ぶことのデメリットが、正直あまり思い浮かびません。
もちろん、会社の経費で家賃を落とせる経営者の方など、税務上の優遇がある場合は話が別です。しかし、そうでない一般の方にとっては、家賃という形で消えていくだけのお金を、自分の資産に変えていく。これほど合理的で、優れた資産形成術はないのではないでしょうか。
タワマンへの“よくある批判”に愛好家がホンネ
タワマンのデメリットとして、エレベーターの待ち時間が長い、忘れ物をしたら取りに戻るのが大変、といった点がよく挙げられます。