日経平均株価が最高値更新、投資歴20年超の投資助言者が教える「今後の相場を生き抜く」戦略

史上最高値を更新し続ける日経平均株価は、どこまで強さを維持できるのか。また、相場の土台となっているAIブームにはどんな「ほころび」が潜んでいるのか。
好調相場の裏側で、プロは何を見て、どこに警戒しているのか。投資歴20年超、投資助言者として日々投資家にアドバイスを届ける投資助言者【馬】(@Investment_UMA)さんに、2026年を生き抜くための戦略について語ってもらいました。
みんかぶプレミアム特集「株価6万円突破?高市トレード爆発の行方」第5回。
目次
2025年は「機会損失」が多い年?
ーーまずは今年の相場を振り返り、その感想を教えてください。どんな一年でしたか?
私自身は安定していました。とはいえ、前回の記事でもお伝えしたように置いていかれた局面もありました。負けてはいないけれど、機会損失をしたという感覚です。押し目が浅く、待っていると価格が急に戻り、タイミングがとにかく読みづらかったですね。
損切りをルール化しているので大負けはしませんが、利益を伸ばすのが非常に難しい一年 でした。株もFX(特にドル円)も同じ傾向でした。「抜けたかな?」と思ったら抜けきらず、さらに深く戻ってくるのです。
FXでは自動売買系を使っている人も多いですが、周りを見ているとほぼ全滅 といった印象です。
賢い利食い判断方法は?
ーーそんな中で、利確判断はどうしていたんですか?
私は基本的にすべてのトレードで指値・逆指値をセットしています。エントリーしたら、利確ラインと逆指値を必ず置く。ある程度利益が乗ったら逆指値を置く手動トレーリングストップをよく使います。
「伸びなさそうだな」と思ったら、早めに利確してしまう。戻りが深くなりそうな相場が多かったので、その判断が特に大事でした。
ーー馬さんは米国株にも投資されていますが、まだまだ米国株が強い印象がありますね。
米国が儲かっているという事実は当たり前のように浸透してきていますね。トランプ大統領が早い段階で「年内に全国民へ30万円以上の還元もあり得る」と公言しているのも、その裏にあるのは 関税収入だけで十分利益が出ている自信なのだと見ています。
裏を返せば「諸外国から吸い上げている」というのをはっきり言っているようなもの。それでも株式市場は米国を支持してしまう。これはもう仕方ありませんね。
ーー日本は太刀打ちできないということでしょうか。
難しいでしょう。軍事力も弱く、「守ってもらう側」です。それぐらい今の米国は圧倒的です。