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総利益100億円投資家・テスタ氏が2025年を振り返り「20年やっても相場はわからない」新NISAから始めた初心者が陥りがちな株式投資の“罠”

(c) AdobeStock

 2026年の幕開けにあたり、個人投資家界のレジェンド・テスタ氏への独占インタビューを敢行した。総利益100億円を突破し、名実ともにキングオブトレーダーの座に君臨する彼が、激動の2025年をどう見ていたのか。そして、20年間の相場で生き残ってきた男が語る「市場の真理」とは。全3回にわたる新春特別インタビューの第1回は、2025年の振り返りと、駆け出し投資家が陥りやすい「常識の罠」について深掘りした。

 みんかぶプレミアム特集「億り人への最強戦略」第1回。

 取材・文/ちょる子(投資家)

目次

日経平均3万円から5万円超えへ。「予期せぬこと」こそが相場の常態

 2025年の株式市場は、歴史に残るボラティリティ(価格変動)の1年となった。年初の日経平均株価は4万円を超え、楽観ムードに包まれていた。しかし一転、4月には日経平均株価が3万0792円まで急落。市場には悲鳴が溢れたが、終わってみれば年末になるまでには5万2000円という高値を記録し、多くの投資家を翻弄した。

 このジェットコースターのような相場を、テスタ氏はどう見ていたのだろうか。

「2025年も、そして毎年そうなんですけど、やっぱり『予期せぬことが起こるな』という1年でしたね。4月のトランプ関税ショックの時には日経平均が3万円そこそこまで下げて、日本株にとって総悲観でしたが、その後振り返ってみれば5万2000円まで高値を付けました。 この乱高下を完璧に読めた人は、世界中探しても一人もいなかったのではないでしょうか」

 株式投資において20年以上のキャリアを持つテスタ氏でさえ、2025年の市場の動きは激しいものとして映ったようだ。しかし、彼の言葉の端々からは、この「予期せぬ事態」こそが相場のスタンダードであるという、達観した姿勢がうかがえる。

「ただ、4月のトランプ関税ショックの時は冷静でした。あれは日本にとっては関税という外的なネガティブ要因でしたが、逆に言えば『米国にとっては有利に進むだろう』と考えられたからです。そこで、僕は日本株ではなくS&P500(米国株)を買い向かいました。結果的に戻りがとても早かったため、買いたいと思った金額の半分ほどしか約定しないまま相場が戻ってしまったのは反省点ですが、『米国株主導での回復というシナリオ』自体は描けていました」

 暴落の渦中であっても冷静に市場を分析し、買いに向かえる余力をきちんと確保する。こうした相場観と、リスク管理を徹底している姿がうかがえる。

 加えて、テスタ氏は金(ゴールド)への投資も行っていた。 2025年は金相場も異常な動きを見せた。ETF(上場投資信託)の価格が金現物の価格などから大きく乖離し、一時的に2倍近い価格をつける場面もあったという。

「金も1.5倍くらいにはなりましたね。あの時、ETFだけが明らかに理論値から乖離していて、本当はすごく売りたかったんですが、金は『一生持つ』と決めているポジションなので、ぐっと堪えて売りませんでした。でも、ETFだけがあそこまで乖離する動きは予期できませんでした。

 他にも、メタプラネットのようにビットコイン(BTC)を買い集める戦略によって時価総額が1兆円を超えるような企業が出てきたり。20年以上株をやっていても、これまでの常識では説明がつかないことが未だに毎年起こるんです。相場というのは本当に奥が深く、常に新しい事象が生まれる場所なのだと改めて感じました」

 総括すると、2025年も予測できない市場の動きが様々なところで起きていた。

 重要なのは「何が起きるか当てること」ではなく、起きた事象に対して「どう立ち回るか」である。

予想できない市場の中で唯一の武器は「リスク管理」。退場しないための鉄則とは

 テスタ氏が常々、口にする言葉がある。「リスク管理」だ。

「いつ・何が起こるかは誰にも分かりません。しかし、『市場はいつか想定外の値動きをする』ということだけは分かっている、これが僕の前提です。だからこそ、それに備えておかないといけません」

 具体的に彼はどのような準備をしているのだろうか。それは、「最悪のシナリオ」を常に想定しておくことだという。

「例えば、何かしらの有事によって『日経平均が1年で半分になる』ということだって、十分にあり得る話だと思っています。そうなった時でも、株式市場から退場しない、生き残れるポジションで常にいることが何より大事です。投資を始める際に『すぐに大きな利益を稼ぎたい』と思ってしまいますが、たとえば、1つの銘柄に信用取引でレバレッジをかけて全力投資……みたいなやり方は、大抵の日は大丈夫でも、たった1日、とんでもない逆行を引いてしまったら、それまでの稼ぎが一瞬で吹き飛びますから」

 イレギュラーな事態で無理に利益を取りに行くのではない。何もない「普通の時」に利益を積み上げ、イレギュラーな時は「やり過ごす」、あるいは「ダメージを最小限に抑える」。この徹底した守りの姿勢こそが、彼を100億円プレイヤーへと押し上げた根底にある哲学だ。

暴落の初動でどう動くか? 「○○ショック」への備え

 実際に「予期せぬ暴落」が起きた際、テスタ氏はどのように対処しているのだろうか。その判断基準は非常にシビアだ。

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この記事の著者
テスタ

個人投資家。 2005年に300万円を証券口座に入金して株式投資をスタート。 以来20年間リターンがマイナスになった年はない。 初期はスキャルピングやデイトレードを中心に取引を行い、2016年からは中長期投資を中心に行う。 累計利益は100億円を超えている。 2014年からは全国の児童養護施設への寄附を継続的に行っている。 Xのフォロワー数は100万人超(2025年12月現在)。

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