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2026年グロース市場は「割安是正」なるか? fundnoteのファンドマネージャー川合直也氏が2026年注目する2大セクター

(c) AdobeStock

 2026年の幕開けにあたり、国内IPO・中小型株のスペシャリストであり、fundnote株式会社でクロスオーバーファンドのファンドマネージャーを務める川合直也氏に独占インタビューを行った。

 日経平均株価が史上最高値を更新し、大型株が相場を謳歌した2025年。その一方で、グロース株が苦戦した2025年。川合氏はこの激動の相場をどう見ていたのか。そして、日銀の利上げ動向が焦点となる2026年、グロース市場で「割安感」を正当化するブレイクスルーは起こるのか。

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目次

2025年、グロース市場は一時的な「理想郷」と、その後に訪れた需給の暗転

 まず、2025年の株式市場全体を振り返ってもらった。2025年12月時点で日経平均株価が年初来でプラス24%超、TOPIXも22〜23%と好調なパフォーマンスを記録した一方、グロース市場は年後半にかけて大きく失速した。

「率直に言って、非常に厳しい1年でした。取材時点(12月15日)でのグロース市場の騰落率はプラス2%程度。数字が示す通り、大型株主導の相場に対し、グロース株が徹底的に置いていかれた年だったと認識しています」

 もっとも、年間を通して弱かったわけではない。前半戦、特に6月までは日銀の利上げペース鈍化期待やマクロ環境の改善を背景に、グロース市場はプラス16%と、大型株をアウトパフォームする局面もあった。

「6月末時点ではグロース市場は年間プラス16%を確保しており、4年ぶりとなる『グロース主役の相場』への手応えを掴んでいました。しかし、そこから潮目が変わります。日経平均が史上最高値を追う過程で、市場の流動性が大型の指数寄与度が高い銘柄へ一極集中しました。特に10月は、日経平均がプラス16%と爆騰する裏で、グロース指数はマイナス4%という乖離が発生。市場の資金が完全に大型株へ吸い取られた格好です」

 IPO市場の変化「量から質へ。投資妙味はむしろ高まっている」

 2025年のIPO市場は、新規上場する件数が67件と前年から約3割も減少した。この数字だけを見れば市場の冷え込みを感じるが、川合氏の分析は前向きだ。

「IPO件数の減少は、市場の健全化と捉えています。東証のガイドラインが厳格化されたことで、事業基盤が脆弱な企業の駆け込み上場が減り、しっかりとした収益基盤を持つ企業だけが選別される『量より質』への転換が進みました。これはセカンダリー投資家にとってはむしろ歓迎すべき変化です」

 小粒な案件が淘汰されたことで、本当に投資価値のある企業が浮き彫りになってきたという。

「上場後の価格形成においても、以前のような過熱感による高寄り後の暴落が減り、丁寧に見極めれば個別の収益機会は確実に存在します。特に、金利環境の恩恵を受ける金融関連など、実需に基づいた銘柄の投資妙味は高まっています」

成長株の合理性が無視された「バリュエーションの歪み」

 川合氏の投資判断の軸は、あくまでファンダメンタルズとフェアバリュー(適正価値)にある。彼は、グロース銘柄が不当に売られる一方で、大型株が高騰する状況に強い違和感を覚えていた。

「私の投資判断基準はやはりフェアバリューです。例えば、半導体関連の大型株がPER50倍まで買われる一方で、グロース市場では『利益成長30%に対してPER20倍』といった銘柄がごろごろしていました。合理的に考えればグロースに寄せるのが正解ですが、相場の需給トレンドという巨大な力がそれを阻みました。引き付け方が甘かった点は真摯に受け止めていますが、この歪みこそが次なる反転のエネルギーになると考えています」

 この「需給の歪み」に直面しても、川合氏は安易なスタイルシフトを拒んだ。

「我々のファンドは『IPO・グロース』を主軸に据えたプロダクトです。大型株に資金を逃がせば一時的な成績は保てたかもしれませんが、それは受益者様が期待する運用ではありません。『グロースが勝つべき局面で、確実に勝つ』。その哲学を貫き通した結果、2025年後半は苦しい耐え時となりましたが、その分、反転時のポテンシャルは確信しています」

2026年の相場は日銀の利上げ回数がグロース市場の「割安是正」の運命を握る

 2026年、グロース市場のブレイクスルーの鍵はどこにあるのか。川合氏は、日銀の金融政策、特に利上げの最終到達点が最大の焦点だと分析する。

「2026年は日銀の対話力が試される年です。焦点は『あと何回利上げが行われるか』。一時はインフレ懸念から期待値がブレ、金利上昇がグロース株の重石となりましたが、足元では視界が開けつつあります。むちゃな財政出動を抑制する方向性が見え始め、コンセンサスは26年以降で『あと2、3回の利上げ』という現実的なラインに収束しつつあります。不透明感が払拭されれば、バリュエーション調整を終えたグロース株に、ようやく資金が回る土壌が整います」

 しかし、足元では落ち着きを取り戻しつつあるという。

「むちゃな財政出動をしないという方向性が見え始め、今のコンセンサスは『あと2,3回の利上げ』で落ち着きつつあります。このまま読み通りに進めば、金利がひどいことにはならず、グロース株への逆風も止まる。2024年後半の『認識の改善』が繰り返されるイメージです。今週金曜の日銀ガイダンスをミスらなければ、割安放置されたグロース株にインパクトを与えるはずです」

2026年注目の二大セクター

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この記事の著者
ちょる子

投資歴14年。平成生まれの兼業投資家。2児の母として育児をしながら億り人を達成し、現在の総資産額は2億円。『日経WOMAN』『ダイヤモンドZAI』、『日経マネー』、『日経電子版』、『日経モーニングプラス』など数多くのメディアに出演。(X:https://x.com/kabu_st0ck)

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