プロポーカープレイヤー投資家が教える「流行銘柄」には手を出さないワケ
プロポーカープレイヤーの木原直哉氏(@key_poker)は、株式投資も専業並みの取り組みをしている。その収益は本業を超えると言う。
苦戦した投資家が多い2025年もパフォーマンスは良好のようだ。ポーカーだけではなく投資家としても活躍する木原氏に、銘柄選別の際に重視するポイントをうかがった。インタビュー連載全3回の第1回。
目次
2021年から本格的に投資を開始、2025年の成績は?
ーープロポーカープレイヤーとして活躍する木原さんですが、株式投資を始めたきっかけを改めて教えてください。
以前から株式優待を目的に株式投資を行っていたのですが、優待目的で持っていた東京ドーム株が、三井不動産にTOBで買収されました。その間のやり取りが面白いと感じたのがきっかけです。しっかりと銘柄分析などを行い、本格的に株式投資を始めたのは2021年2月からです。
ーー前回のインタビューで、本業のポーカープレイヤーの最高年収を超す利益を株式投資で出している、とのお話がありました。2025年はどのようなパフォーマンスで着地しそうですか?
2025年も同様の状態です。現在も専業投資家並みにガッツリ投資しています。
ーー信用取引も活用してレバレッジを掛けて取引している、と前回うかがいました。2025年は4月にトランプ関税ショックがあり、その後夏以降に日経平均が5万円を超えるなど株式市場は大きく上下しました。ご自身のポートフォリオやパフォーマンスの変化はいかがでしたか?
信用取引を活用しているので、資産が減るとレバレッジの倍率は上がってしまいます。なので、資産が下落した時は保有銘柄を売却してレバレッジの倍率を維持します。昨年8月の株式市場下落の際にリスクを取り過ぎていたと感じたこともあり、以前に比べレバレッジを下げて取引しています。確かに4月のトランプ関税ショックの影響はかなり大きかったですが、昨年8月の急落時に比べると下落はそれ程ではありませんでした。
2025年は割安株が評価される流れが続いたので、トランプ関税ショックのタイミングと10月の半導体一極集中の時期を除くと、比較的利益を出しやすい年だったと感じています。
東証スタンダード市場の割安中小型株に投資するスタイル
ーー2025年も良好なパフォーマンスを出されているようですが、やはりAIや半導体銘柄中心に投資されたのでしょうか?
いいえ、私は流行銘柄には投資していません。人気化していない東証スタンダード市場の割安な中小型株中心に投資しています。グロース銘柄中心の投資家は苦労しているようですが、スダンダード市場の割安銘柄は評価される流れが続いています。
ーー人気銘柄に投資しないのは、どのような理由からなのでしょうか?