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政府主導になるほど勝てない⁉ 米国在住の投資家が明かす「AI時代」に日本企業が生き残る“必勝ルール”

(c) AdobeStock

 日本の長期的な競争力を左右するのは「AI戦略」だ。世界でAI覇権をめぐる争いが激しくなる中、日本はどう生き抜くべきなのか。

 現地の最前線を知る「ぶたまる」氏が語るのは、日本の「ハードウェア偏重」への強い危機感、そしてズレのある「政府主導」からの脱却という。いわば、本質的な「生存戦略」と言えるものだろう。

 日本企業が世界で戦うために必要な条件とは何か。そして、投資家たちが「退場」しないために必要な視点とは・・・。ぶたまる氏に核心を迫る。

 みんかぶプレミアム特集「もう退場したくない! 高市トレードの『乗り方』」第6回。

目次

良い部品を作れるだけでは勝てない

ーーAI分野では米国に大きく遅れをとる日本ですが、「ソフトで負けても、ロボティクスなど得意のハードウェア産業で勝てば、AIの恩恵は十分に得られる」という楽観的な見方もあります。これについてはいかがですか。

 たしかに日本はハードウェアの分野で最先端を支えていますし、“部品屋”としては非常に優秀です。

 しかし、「ロボティクスが強いから、いずれAIの恩恵が日本に回ってくる」というような考えは、はっきり言って甘すぎます。

 現在のAI開発は完全に「時間勝負」の世界に突入しています。日本はこれまでソフトウェアの分野で大きく遅れをとってきました。

 極端な言い方をすれば、これまでのような単独のソフトウェア勝負ではもう勝ち目が薄い。だからといって、ハードウェア「だけ」にしがみついていてもダメなのです。

ーー日本企業が一朝一夕に強力なAIモデルを開発するのは非現実的です。ならば、得意のハードウェア、「質の高い部品」の供給に徹する方が確実な生存戦略ではないですか。

 今の時代、そしてこれからのAI時代において勝敗を分けるのは、「データ」「ソフトウェア(AI)」「ハードウェア」を三位一体で最適化できるかどうかです。

 例えばGoogleが独自開発したAI向け半導体のTPUを見れば明らかですよね。GoogleのAIモデルと巨大な学習データを最も効率よく動かすために、専用チップを自分たちで設計してしまう。

 エヌビディア(NVDA)も、GPUのソフトウェア、CUDAがあるからこそ、エコシステムで拡大できているんですよね。

 データとソフトがあり、そこにハードが最適化されて初めて圧倒的なパフォーマンスが出せる時代なのです。

 日本が単なる「海外AI企業の下請け部品屋」から脱却するには、持てるハードウェアの強みと、ソフトウェア·データ領域との一体化を死に物狂いで進めるしかありません。

 もしくは、日本がかつて得意としていた設計へのこだわりをいったん手放し、TSMCのように技術に特化した製造企業に徹するという選択肢もあります。

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この記事の著者
ぶたまる

在米で長年にわたり市場を観察し、英字新聞から得た情報をもとに、米国の株価動向を分かりやすい図表で毎朝noteにて配信中。さらに、米国株の決算報告や投資関連の図解をXで公開しており、本業はマーケティング、デザイン、テクノロジー分野。(X:@Butamaru_Butako)

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