メディア完全黙秘の中古車販売「ビッグモーター」マジメに答えたら産経新聞に追撃された過去!元経済誌編集長が語る「記者との正しい向き合い方」

中古車販売「ビッグモーター」を巡るFRIDAY(フライデー)のスクープが話題だ。今も完全黙秘を貫く同社に対して、経済誌「プレジデント」の前編集長・小倉健一氏は「社員のことを思うなら、真相をすべて明らかにしなくてはいけない」と語る――。
何も語らないまま、時間だけが過ぎている「ビッグモーター」
中古車販売大手のビッグモーターの不正が相次いで発覚している。不正を報じたFRIDAYデジタルによれば、客のタイヤにネジを突き刺しパンクさせ工賃を請求したり、実際は激安タイヤであるのに「高級タイヤと交換した」と嘘を述べたり、さらには「オイル交換はしたテイでいい」とアドバイスするLINEのスクショが存在していて、さらには車検に関しても無資格者が行っていたという。
FRIDAYの記事を受けて、ヤフコメやツイッター上では同社への批判が噴出した。俗に言う「大炎上」である。
しかし、驚くべきはここからで、同社はこの件について、記者会見を開かず、声明も出さず、公に「完全黙秘」を貫いている。報じたフライデーの記事内にも「大企業の裏で行われていた驚愕(きょうがく)の不正の数々……。その事実について、ビッグモーター本社はどのように考えているのか。本誌は質問状を送ったが、期日までに返答はなかった。また都内にある代表取締役社長・兼重宏行氏(72)の自宅を訪れ見解を求める旨の質問書を投函したが、やはり返答はなかった」としていて、何も語らないまま、時間だけが過ぎているという状況である。
過去の不祥事ではメディアに答えていたが…
同社の取材対応は、どのようなものだったのか。以前も同じようなことをしていたのか。そう疑問に思い、過去記事の検索サイトで確認すると、同社は、過去の炎上案件には、きちんと答えていた。ただし、内容の後から疑義が生じることになってしまった。