森永卓郎氏「日本経済はいまバブルの真っただ中にいる。バブルは必ず崩壊する」「持っていた株はすべて売却した」

長きにわたり日本経済を見つめてきた経済アナリストの森永卓郎氏。日経平均株価が史上初めて4万円を突破するなど、明るい話題も多い日本経済だが、森永氏は「いまの日本はバブル経済の中にいる。そしてバブルは必ず崩壊する」と警告する。バブル崩壊を訴える根拠と、そんな中で日本人はどうすればいいのかについて、森永氏にうかがった。
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いまの株式市場には乗るべきではない
世界経済はいま、非常に危機的な状況にあります。このまま放っておけば、人類は滅亡に向かうことでしょう。
しかしこんな状況にあるにもかかわらず、金の亡者たちは金を右から左に動かし、楽して稼ぐことをやめようとはしません。むしろ、いまの世界的な株高が、その状況にますます拍車をかけているのです。
いまの状況は、「世界規模でババ抜きをしている」ようなもの。これはどういうことか。本来株というのは、その企業の将来性を信じて買うものです。それがいまは、「儲かるから買う」「買ったら高値で売る」といった感覚でしか売買されていません。
その結果、多くの銘柄が本来の価値よりも高く評価されてしまい、日本経済がバブルの状態に陥ってしまったのです。「日経平均株価4万円」「新NISA」といった言葉に踊らされていまの株式市場に乗っかってしまうと、ババを掴まされることになります。
バブルは必ず崩壊する
この200年間、世界を見渡すと大きなバブルだけで70回以上発生しています。しかし、一つの例外もなく、バブルは弾けています。そして、いつ弾けるかはわかりません。これは、“私”がわからないだけではありません。