これから大崩れする金融商品リスト…澤上篤人「インデックス投資は低迷する」

いまは50年スパンの金融市場のメガトレンド交代期
政府・日銀の円安維持・金融緩和政策や為替介入、そして岸田政権の経済対策に対して、私はたびたび批判をしてきた。しかし、政府が掲げる「貯蓄から投資へ」というスローガン自体には賛成だ。むしろ、断固やるべきだと思っている。ただ残念ながら今は投資を始める時期としては、最悪だ、ということも言い添えておきたい。
なぜ最悪なのか? それは現在の金融緩和バブルがいつ弾けるかわからないこと、さらには世界的なインフレ圧力により、金利上昇を迎えていることにある。バブルが弾けるのはもう時間の問題で、ゼロ金利政策を前提に設計された金融商品に投資した人々が、痛い目に遭うのは目に見えている。
もちろん投資のセオリーをきちんと理解して『まっとうな投資』を行っていれば問題はない。後ほど、まっとうな投資とは何かをご紹介するが、まずは現在の局面の難しさ、投資環境の変化について説明しておこう。
この1年間余り、インフレによる金利上昇によって世界の株式市場、債券市場の勢いが急速に失われつつある。株式市場では2021年秋ごろから上値が重くなり、なかなか高値を抜けなくなってきている。金利が上がれば債券価格は下がる。世界の債券投資家は、株式投資家以上に影響を受け、2022年の年初から2割以上の損失を出しているとも言われている。