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「金融緩和は”間違い”と認めろ」白川元日銀総裁が雨宮総裁候補に、ポストと引き換えに要求したこと

氷室研
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 日銀・黒田東彦総裁の任期が2023年4月に迫り、後継総裁選びが本格化している。後継総裁の最大の使命は、大規模金融緩和からどう脱却していくかという難しい仕事の実行だ。そんな中、黒田総裁は12月20日、これまで堅持してきた金融緩和路線を修正する発言をし、市場にサプライズをもたらした。この背景には何があるのか。はたして次の総裁は。

量的金融緩和の仕掛人「雨宮正佳」に “訂正” を迫った白川元総裁

 現在、日本銀行の次期総裁として本命視されているのは雨宮正佳副総裁と中曽宏・大和総研理事長(元日銀副総裁)だ。現時点では雨宮氏が総裁レースをリードしている模様だが、ここに来て、気になる情報も出てきている。はたして「日本経済を再びデフレに戻した日銀トップ」として歴史に名を残すかもしれない覚悟を決めて新総裁に就任するのは、誰になるのだろうか。

 まず2人の「人となり」を見ておきたい。

 雨宮氏は1955年9月生まれの67歳。明治時代の「甲州財閥」の実力者で、鉄道、水力発電といった事業を手がけて名を成した実業家、雨宮敬次郎氏の子孫だ。東大経済学部を経て79年、日銀に入行。金融政策を立案する企画局畑を中心にキャリアを築いてきた。

 ITバブルが弾け景気が悪化していた2001年3月には、企画室企画第一課長として、世界に例のなかった「量的金融緩和政策」の導入を手掛けた。金利に代わり、日銀当座預金残高(=民間の金融機関が日銀に持っている当座預金の残高)の量を目標にして金融市場をコントロールする政策だ。その後も順調に出世し、06年に企画局長、10年に理事に就任。大阪支店長も務め、18年3月に副総裁となった。ここ20年ほどの金融政策は、雨宮氏を中心に回ってきたと言っても過言ではない。

 このキャリアから、雨宮氏は長らく「将来の総裁候補」と言われてきた。日銀職員からの評価も「非常なアイデアマン」「考え方が柔軟」と高い。多趣味で知られ、学生時代は落語研究会に所属。音楽にも造詣が深く、22年の日銀の広報誌では、プロの指揮者との対談でディープな会話を繰り広げた。こうした趣味の広さが、頭の回転を柔軟にし、豊富なアイデアの源泉にもなっているのだろう。

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この記事の著者
氷室研

経済ジャーナリスト。取材歴25年超、経済、政治事情に精通したベテラン記者。ニュースを多面的に掘り下げ、関係者に肉薄することによって大手メディアでは取り上げない、取り上げることができない裏事情や独自のオピニオンを展開。

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