ドラ息子秘書官を全力擁護する岸田総理に与野党で不満爆発…父「翔太郎は政治家としての活動をよりよく知る人間」

岸田文雄首相の長男で政務担当の総理秘書官を務める岸田翔太郎氏(32)が、首相の外遊中のパリやロンドンで「公用車で観光していた」などと週刊新潮が報じ、話題を呼んでいる。それにしても、翔太郎氏とは何者なのだろうか。ノンフィクション作家の日野百草氏は「ネットのエゴサとか観光写真とか、そんな政務担当聞いたことない」という政治関係者の言葉を紹介する――。
「重要ポストに就いた自覚がない、案の定の不祥事ですよ」
「試験も受けずに父親の指名で年収1000万円の公務員、おまけに観光なんて、いい身分です」
「ネットのエゴサとか観光写真とか、そんな政務担当聞いたことない」
「政治経験のない一般人がいきなり政務担当ってありえないでしょ、重要ポストに就いた自覚がない、案の定の不祥事ですよ」
岸田文雄首相の1月9日から14日までの外遊、それを終えた途端に各地の政治関係者、とくに地方議員から聞く「息子さん」批判。もちろん「息子さん」とは岸田首相の息子で政務担当首相秘書官(政務秘書官とも)、岸田翔太郎氏(32歳)のことだ。
政務担当首相秘書官と議員秘書は同じ「秘書」とつくが、その仕事は大きく異なる。首相秘書官、とくに政務担当は各党、各議員と官邸との調整役はもちろん内閣の国家機密も共有する、官邸の政策に重要なポジションである。
ドラ息子の体たらくに困る与党。野党は爆笑
ところでこれらの不満、本稿で取り上げなかった「ただの悪口」も含め、野党関係者ばかりが言っているように見る向きもあろうが、困ったことに与党系の地方議員および党関係者も、異口同音に「不満」の声を漏らしている。2023年4月に統一地方選挙を控える自公の地方組織だが、旧統一教会問題に加えて物価高、電気代やガス代の空前絶後の値上がりに対する不満に頭を抱えている。衆議院を解散しない限り2025年の参議院選まで大型国政選挙はないが、地方にすれば話は別。岸田首相を支持してきた関係者すら「早く幕引きを」と困っている。
それでも岸田首相の翔太郎氏に対する評価はいまだに高く、2月1日の予算委員会では翔太郎氏を指して、
「政治家としての活動をよりよく知る人間」
とし、政務秘書官採用は「大変、大きな意味がある」と述べた。こうした父親の息子に対する「かばいだて」もまた、地方の野党関係者が揶揄(やゆ)して喜び、与党関係者を困らせている原因でもある。普段から一般市民の矢面に立つのは地方議員、お困りはごもっともである。