プーチン大激怒!米バイデンが進める「露の石油に払うカネなんかない」計画
日本が課した制裁が、プーチンを結構苦しめている
ロシアが侵攻したウクライナ戦争は、ウクライナにとって戦局はますます厳しいものになっている。ウクライナ東部の都市セベロドネツクは、数カ月にわたる過酷な戦闘の末、「完全にロシアの占領下にある」と、同市の軍政トップが6月25日に述べた。その前日には、「セベロドネツクにいた最後の部隊は、防衛を続けることが不可能になったため、退去を命じられた」とも述べている。
これにより、セベロドネツク市は事実上ロシアに譲渡され、ウクライナ東部のルハンスク地域はほぼ完全にロシアの支配下に置かれることになった。
「セベロドネツクを含め、ドネツク、ルハンシクすべてを取り戻す」とウクライナのゼレンスキー大統領は、セベロドネツクを含め、マリウポリなどロシア軍に占領されている全ての街を取り戻すと反発していて、ウクライナ軍は隣接するリシチャンシクから抵抗を続ける準備をしているのだという。
西欧諸国に期待する武器の供与が思うように進まない中、物量作戦を展開するロシア軍は、不器用だが、着実にウクライナへの侵攻を進めている。
さらに悪いことに、欧米、そして日本が課した経済制裁が、プーチン大統領を思いのほか苦しめていないのではないかという実態が明らかになっている。
ロシアの原油、普通に輸出している
ロシアの最大の輸出品である「石油」は、ウクライナの戦争で展開されるロシア軍の弾丸やロケットの資金源となっている。欧米は、制裁を通じてロシアの最大市場であるヨーロッパからエネルギー依存を切り離すことで、この石油という資金源を断ち切ろうとしていた。
しかし、そこに立ちはだかったのが、中国とインドだ。
戦争が始まって約4カ月が経過したが、ロシアの原油輸出は、わずかに減少した程度だ。中国とインドへの販売によって、激減した欧州向けの輸出を埋めてしまった。事実、5月にインドと中国の両国が購入したロシア産原油は1日約240万バレルで、ロシアの輸出量の半分を占めている。