世界が驚愕した「米ウ罵倒会談」…元米国戦略顧問は「完璧な結果」、西側諸国はウクライナ支持「本当の勝者は誰なのか、米は日本は守るのか」

ゼレンスキーはホワイトハウスの反ウ派の陰謀にはめられた!トランプとゼレンスキー、本当の勝者はどちらなのか。
ウクライナのゼレンスキー大統領とドナルド・トランプ米大統領、J・D・ヴァンス米副大統領がホワイトハウスでらと会談したのは2月28日のこと。この話し合いが怒号が飛び交うものになると誰が予想しただろうか。当初予定されていた会談後の共同記者会見も中止となり、「復興投資基金の条件を定める二国間協定」への署名は見送られた。これに対してCNNは「西側諸国が一斉にウクライナ支持を表明、米ウ首脳会談の決裂受け」と報じた。一方でアメリカ国内ではトランプ側の意見を支持する声も少なくはない。一体何が起こっているのか。経済誌プレジデントも元編集長で作家の小倉健一氏が解説するーー。
目次
どちらの主張が正しいのか、またどちらが勝利したのか
トランプ大統領とゼレンスキー大統領の会談は決裂し、両者の主張の違いが浮き彫りとなった。どちらの主張が正しいのか、またどちらが勝利したのかを検証する。
トランプは会談の後半でゼレンスキーに対し、次のように述べている。
「私はピースメーカーとして記憶に残ることを望んでいる。これが実現できれば素晴らしい。私はまず、人の命を救うためにこれをやっている。何よりもだ。二番目は多額の資金を節約することだが、それよりもはるかに重要だと考えてきた。だから私はピースメーカーとして認識されることを願っている」
「私はまだ安全保障について話したくない。なぜなら、この取引を成立させたいからだ。君はほかの人たちと同じわなにはまっている。何度も何度も同じことを言っている。私はこの取引を成立させたい。安全保障はとても簡単だ。問題の二%程度だ。私は安全保障について心配していない」
これに対し、ゼレンスキーは次のように述べている。
「私はより重要なこと、できればより真剣な質問に答えたい。安全の保証と停戦についてだ。停戦について話すばかりではだめだ。それではうまくいかない。単に停戦するだけでは決してうまくいかない。なぜなら、私は経験があり、私だけではない。私が大統領になる前のウクライナで、プーチンは二十五回も停戦を破った」
つまり、ゼレンスキーはウクライナの安全保障を最優先し、トランプは停戦と鉱物資源の取引を重視している。順序で言えば、安全保障を確立した上での和平(停戦)を求めるゼレンスキーに対し、まずは戦争を止めることを優先するトランプという立場の違いが明確になった。
トランプは交渉の方向性を失い、対立が深まった
ゼレンスキーはトランプとの関係改善を目指し、鉱物資源の取引を通じて安全保障を得る戦略を描いていた。しかし、会談ではプーチンとの交渉をめぐり意見が対立し、ゼレンスキーが「殺人者とは妥協できない」と発言したことで、トランプとの間に深刻な亀裂が生じた。トランプは「プーチン氏は約束を守る」と述べ、ゼレンスキーの主張を退けた。