2年で資産を17.5倍に…株はストーリーが重要!50倍株を発掘した元証券マンが語る株の選び方・決算書の読み方
97万円の元手を4年で5000万円に伸ばした元証券マンのかぶカブキ氏。当初は「人の勧める銘柄を買う」トレードを繰り返し、失敗を経験してきたかぶカブキ氏だったが、紆余曲折を経て“勝てる”投資法にたどり着く。8月に著書『決算書3分速読から見つける10倍株ときどき50倍株 2年で資産を17.5倍に増やした元証券マンの投資術(KADOKAWA)』を発売したばかりのかぶカブキ氏に、自身の投資人生と投資法をうかがった。
“株名人”に言われるまま株を買う
私は約8年前、フィリピンで本格的に株に取り組み始めました。当時は新卒で入ったIT企業を退職し、知人が仕事を紹介してくれるというのでフィリピンに行ったのですが、実際には仕事がありませんでした。
そこでどうしようかと悩んでいたときに、私にいろいろと仕事を紹介してくれようとする親切な人と現地で出会ったんです。その人の紹介で株の名人と知り合えたことが、大きな転機となりました。
私の株デビューは散々なものでした。まだ株の名人と知り合う前、その親切な人が「俺の知り合いに株の名人がいる。彼が『この株がいい』と勧めている」と言うので、200万円を朝一番でその銘柄に突っ込みました。そうしたら、その日1日だけでマイナス80万円という結果に。これはかなりショックでしたね。
株が嫌になってもおかしくないような出来事ですが、冷静に考えると、勧められた銘柄がその日までは順調に上がっていたのは事実。私は高値で掴んでしまいましたが、タイミングさえ間違えなければ儲けることはできたはずだと思いました。実際、株の名人は同じ銘柄で儲けていたわけですから。
そして何より、「負けた80万円を取り戻したい」という気持ちが強くありました。そこでその親切な人に頼んで、彼の言っていた株の名人を紹介してもらうことになったというわけです。
そして名人の言う通りに株を買ってみたら、数ヶ月のうちに株価が2倍、3倍になるという経験を何度も味わったんです。それで「株ってこんなに儲かるのか」と、どんどんのめり込んでいきました。
他人を信じず50倍株を発掘
株を始めてからしばらくは名人の言う通りに株を買っていたのですが、だんだん名人の成績が悪くなってきました。そうなると必然的に、僕の資産も減っていくわけです。そこで、自分の力でもっと株を勉強しなくてはと思い、証券会社に転職することを決めました。