米知名度調査結果に驚き…大谷翔平、NBAプレーオフCM登場の衝撃「ニューバランス広告起用のワケ」在ロス代理店が解説

在ロス20年で、広告代理店を営む岩瀬昌美氏は、エンゼルスタジアムの広告なども手掛けている。アメリカの広告業界で酸いも甘いも嚙(か)み分けた岩瀬氏が、NBAプレーオフのCMに大谷翔平が登場しているのを見て衝撃を受けた。一体なぜ――。
大谷翔平を愛するアメリカの広告業界
日本では、大谷翔平の活躍が連日ビッグニュースとして取り上げられているようですが、ここアメリカでは、今年は年俸7000万ドル(95億円)になるのではとSNSなどでは話題です。
ちなみに彼の収入が、どれくらいすごいかと言うと、Sportico(米スポーツニュースサイト)によると、第2位のマックス・シャーザー(メッツ)の年俸は6030万ドルですが、「エンドースメント」(広告収入)は200万ドル(2億7000万円)に過ぎません。これに比べて、大谷は20倍の4000万ドル(54億円)。現在のアメリカの野球界では、断トツのナンバー1の額です。日本では、スポーツ選手どころか多分どんなに売れている芸能人でも、この数字に到達している人はいないのではないでしょうか。ちなみに、大谷の同僚、マイク・トラウトもエンドースメントは500万ドル(6億8000万円)です。
さて、その大谷の4000万ドルのエンドースメントを巡っては、例えばHUGO BOSSなど、日本マーケット向けの広告宣伝が多いのが実情です。歴代日本人野球選手に限って言えば、私の知る限りイチローでさえも、そのエンドースメントのほとんどは日本でのディールだったと思います。アメリカのTVや雑誌で彼の広告をみた覚えがありません。
我が家のスクリーンの大谷翔平の顔
そのために最近、大谷がニューバランスとエンドースメント・ディールを結んだと聞いた時も、日本マーケット向けなのだろうと勝手に思っていました。が、つい先日、NBA(プロバスケットボール)の試合のCMに大谷が出演するニューバランスのCMが流れ、衝撃を受けました。