資産6億男の投資マイルールリスト「不動産は19勝1敗を目指せ」…ゼロからできる実践マニュアル

本稿で紹介している個別銘柄:MIXI (2121)、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)
「『株式投資』と『不動産投資』は、どちらも“投資”という言葉が使われているため、同じようなものだと誤解されがちですが、実はまったく異なる仕組みなんです」
こう話すのは、登録者数25万人以上のYouTubeチャンネル「もふもふ不動産」を運営する、もふもふ不動産もふ | 菊地夏紀氏(X︓@mofmof_investor)だ。
彼は、HORIJUKU株式会社の取締役であり、海の目の前のリゾートホテルUMITOのマーケティング、別荘のサブスクリプションサービスUMITO LIFE事業、堀塾の講師などを担当している。
みんかぶマガジン短期連載「プロが語る。株とは違う︕不動産投資のヴィクトリー方程式」第2回は、もふもふ不動産もふ氏の投資におけるマイルールについて話を伺った。
目次
よく知らない物に投資すべきか?いや、ダメ︕
ーー菊地さんが掲げる株式・不動産投資におけるマイルールについて教えてください。
まずは、“自分がわからないものには投資をしない”ということです。その企業や不動産についてわからないのに投資する人が結構いて、よく「この企業は投資しても良いのでしょうか︖」といった質問が寄せられます。ですが、それは人に聞くことではなく、自分で調べた上で儲かると判断したのなら買うべきだと思うんです。
株式投資は、不動産投資に比べて情報が公開されているため、理解しやすいと感じています。理由として企業のIR情報が手に入ることや、インターネットを使ってさまざまな情報を簡単に調べられるためです。
またインターネット証券を利用すれば、売買がワンクリックでできるなど、操作が非常に簡単ですしね。
ですが、自分があまり理解していないバイオ株や薬品株などの分野には投資しないように心掛けています。
不動産に関しては、知らないエリアで入居者がいるのかわからないような物件は絶対に買わないようにしています。(知らないエリアでも調べて問題ないと判断したら買います)
あなたが、新聞社から学ぶべきこと
ーー投資のスタンスとして、中・長期の投資を目的にしているとのことですが、その理由とは︖
例えば、デイトレードをされている方については、投資ではなく“投機”と捉えています。決して否定をするわけではありませんが、投資とはまた違ったスキルが必要だと考えています。
一方で、中・長期の投資については、経済が成長していれば株式市場も上昇する傾向にあるため、投資している銘柄の価格も高まりやすいです。また、長期投資は、時間的な分散の効果や複利効果も見込めるので、より負けにくくなります。
そのため、初心者の方はまずは短期間で株価を10倍にするような高リスクを避け、少しずつ勉強しながら投資を積み上げるのが賢明だと思います。あと個人的には、インカムゲイン(配当)よりキャピタルゲイン(売却益)のほうが自分に合っていると感じています。
ーーご自身に合っていると感じる理由は何ですか︖
すでに十分な資産を築いた方にはインカムゲインが適しているかもしれませんが、資産をこれから増やしていく段階では、リターンが低いと思うんです。
さらに、企業が法人税を払った後の配当に対して受け取り側が所得税を支払う二重課税なので、複利効果が弱まることも一因ですね。
実際に高配当株投資をやってみたのですが、100万円株を買って配当を5万円もらったところで人生変わらないし退屈だったのでやめてしまいました(笑)
ーー対して、不動産の再起不能にならないための秘訣とは︖
“過疎が進んでいるエリアではなく、都心など人が多いエリアを選ぶ”ことですね。例をあげると、某新聞社は新聞を含む、メディア・コンテンツ事業は赤字ですが、一方で不動産事業が大変好調です。
これは都心の一等地を保有しているからで、値上がりはするし、入居者もたくさんいるので家賃も安定するわけですから、負けようがないですよ。
あとは、そもそも相場の価格よりも高く買わないことも大事です。高く買ってしまうとその後にとても苦労することになります。
MIXI銘柄で大稼ぎ
ーー続いて、株式を購入する際に意識していることについて教えてください。
私は過去に、MIXI (銘柄コード︓2121)で大きな利益を得た経験があります。これは、MIXIがリリースした「モンスターストライク」がヒットし、その結果株価が急上昇したためです。
当時、ガンホー・オンライン・エンターテイメント(銘柄コード︓3765)がリリースした「パズル&ドラゴンズ」(以下、パズドラ)が非常に人気でしたので、パズドラの成功を参考にしつつ、Appleのセールスランキングを確認しました。
そこでパズドラを上回る人気にも関わらず、MIXIの株価が低いことに注目し、PER (株価収益率)などの指標をもとに株価が上昇すると予測し購入。結果、大きな利益を得ることができました。
19勝1敗を目指すべき
ーーでは、不動産を購入するにあたって意識していることはありますか︖
私たち不動産賃貸業でやってるのは「95%の確率で5000万円儲かって、5%の確率で1000万円損をする」ような事業です。
仮に20物件やって1つ失敗しても、残りの19個で儲けるようなイメージです。19勝1敗を目指すべきです。僕自身、この方法で不動産では一度も損をしたことがありません。
そんなものあるのか?って聞かれることがよくありますが、なかなかありません(笑)。なので儲かりそうな不動産を探すために、いつも数千~1万くらいの物件を見ています。それくらい見ていると、明らかに儲かるような物件がわかるようになってきます。稀にあるお宝物件を見つけ、買っている感じですね。
ーー“明らかに儲かるような物件”とは︖
物件を選ぶ際に、儲かりそうな要素を考慮すると、主に以下の2点が重要となります。
1.相場より安い
不動産業者や売主が物件の価値を正しく把握できておらず、価格を間違って設定している場合や、相続税の支払い期限が迫っているなど、急いで売らなければならない状況のときは、相場よりも安い価格で販売される傾向があります。
2.物件に何らかの問題があるため価格が下がっている
問題を解決するために、必要なコストを含めても安いのであれば儲けられます。
加えて、物件選びでよく「区分マンションはどうですか︖」「戸建ては︖」といったことを聞かれますが、重要なのは価格です。例えば、もともとの市場価値が1億円の物件が8000万円で売り出されていれば、2000万円安く購入できるため、まずはその物件を手に入れます。
仮に購入後にリフォームに500万円かかったとしても、1500万円の利益が見込めるので、それで十分です。物件の価値上昇を見越して投資する際は、利益を生み出しそうな立地を選ぶことが大切ですが、それは結果として得られるべきものだと考えています。