ある芸人の“ネット戦略”の賢さを東大芸人・大島育宙が分析「一挙手一投足が正しい」「普通の人はついていけないレベルで試行錯誤している…異常なほど」

ショート動画の収益化とともに注目が高まる切り抜き動画。そしてそれに伴い日々増えていくコンテンツ……。だが、誰しもが“ヒキ”を作れるわけではなく、必要なのはプレイヤーとしての存在感、そしてネットで「独裁権」を持ったごく一部の人物のみだと、エンタメ解説・映画ドラマ考察のYouTubeチャンネルが人気の東京大学法学部卒業の芸人・大島育宙氏(XXCLUB)は語る。みんかぶプレミアム特集「推しの経済学」第8回。
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「毎日更新コンテンツ」で勝ち上がれる人はごく一部
前回、PRODUCE 101関連で「毎日のように更新されるコンテンツ」の話をしました。それが少なからず人気に寄与していたわけですが、他ジャンルで応用できるのかと言われると、ちょっと難しいのかなと思っています。例えば芸人が、毎日何かしらの漫才やコントを投稿するっていうことをやっても、フォロワーが増加する程度。冠番組が決まったりとか、営業がめっちゃ増えたりとか、そこまではステップアップしないですよね。
グラビアアイドルの人たちもそうです。X(旧Twitter)で、SNSで露出度の高い写真とともに「おはよう」と、挨拶を添えて毎日投稿している人がいます。それはそれでフォロワーが多少増えてはいるんですけど、投稿がきっかけでの仕事には繋がらない。なぜかというと、「みんなが同じことをやっているから」なんですよね。