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「モバイル事業の黒字化が総仕上げへ」楽天Gは赤字の底打ち、株価は先行的に上昇は「本物なのか、信じてもいいのか」…経営危機説は一体どうなった

本稿で紹介している個別銘柄:楽天グループ(4755)

 楽天Gはモバイル事業への投資が重く、2019年12月期から最終赤字が続く。しかしインターネットセグメントとフィンテックセグメントが好調であり、赤字は2022年12月期で底打ちした状態だ。また全体としての赤字は続くものの、トンネルの出口が見えつつあり、株価は先行して上昇している。一時経営危機説も出た楽天Gであるが、足下の決算状況を確認してみよう。みんかぶプレミアム特集「決算書1000本ノック」第3回ーー。

目次

既に業績は底打ちしたと見られる楽天グループ

 楽天グループ<楽天G:4755>はモバイルの事業の立ち上げに向け巨額の投資を継続しており、赤字決算が続いています。同社の直近3期の決算は以下の状態です。

  • 2021年12月期 売上収益16,817億円、営業利益▲1,947億円、当期利益(※)▲1,338億円
  • 2022年12月期 売上収益19,208億円、営業利益▲3,716億円、当期利益(※)▲3,772億円
  • 2023年12月期 売上収益20,713億円、営業利益▲2,128億円、当期利益(※)▲3,394億円

※当期利益=親会社の所有者に帰属する当期利益

 同社は2019年12月期から最終赤字が続く一方で増収も続いており、2023年12月期は売上収益が2兆円を突破し、営業赤字や最終赤字もボトムを脱する形となりました。また営業活動によるキャッシュ・フローも2023年12月期に7,241億円とプラスに転じました(2022年12月期は▲2,620億円)。楽天モバイルの事業立ち上げによる、資金流出や赤字で経営危機説まで浮上した同社ですが、赤字は続くもののトンネルの出口が見えつつあります。

2024年12月期第1四半期も赤字ながら回復は継続

 2024年12月期第1四半期についても、業績の回復が見られます。

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この記事の著者
石井僚一

金融・投資ライター 大手証券グループ投資会社への勤務を経て、個人投資家・ライターに。株式や為替の関連記事、IPO関連記事、資産運用記事などを執筆中。ブックライティングやインタビューも手掛けている。 Twitter:@writerIshii

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