“強敵”泉ピン子の心をどう開かせたのか…会話、文章はすべて「リズム」。プロインタビュアー・吉田豪、数々のクセ者を丸裸にしてきた“引き出し力”

芸能人やスポーツ選手、政治家など、海千山千の猛者たちの懐に飛び込み、世間が全く知らないエピソードを聞き出してきたプロインタビュアー・吉田豪氏。徹底的な下調べがコツ……とは言うものの、会話するときは臨機応変な返しや、話をドライブさせる質問など、様々な要素が必要となる。みんかぶプレミアム特集「なぜあなたの文章はつまらないのか」第4回は、吉田氏が、文章術から派生した“優れた会話術”の極意を語ってくれた。
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インタビューも文章も「リズム」が重要である
このテーマでまず言っておきたいのは、話を聞くのもそうですし、文章を書くときもそうですけど、重要なのはとにかく「リズム」なんですよ。インタビューなりイベントなりで人の話を聞くとき、相手の話にどういう相槌を打つかとか、どのタイミングで質問を入れるとか、そういうのもリズムがあってこそ。人のインタビュー記事やイベントを見て、「なんかしっくりこないな」「なんか居心地悪いな」って思うときは、大体リズムや流れを無視して、あらかじめ決めておいたことを押し通した結果そうなっちゃうことが多いんですよね。相手のリズムに合わせて心地よい流れを作ったり、逆にあえてリズムを崩してみたり、そういうことがポイントなんです。