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「夏までに全てできるように」は呪いの言葉…中学受験の過去問チャレンジ最適解!麻布・豊島岡は「XX年分はやる」でも「この中学は3年分だけでもいける」

 夏休みが終わり秋に入ると、赤本を何年分解解いたかという話が中学受験家庭の間で話題に上る。SNSには「◯◯中学を過去問、何年分解きました!」という情報が増え始め、焦る保護者も多いだろう。

 また、赤本を解いたら解きっぱなしになっていることも多く、せっかく時間をかけたのに有効活用できていない家庭も少なくない。

 今回は「そもそも赤本はいつから解き始めるのが良いのか」「何年分、解くべきか」という基本から、ジーニアスの松本さんに聞いた。

目次

麻布、豊島岡は過去問を何年分解くのが正解なのか

 志望校全ての合計で約15年分を解くことを勧めています。赤本を解いて、採点して復習をするとなると、ほぼ1日がかりです。

 秋から受験本番までの土日の数を数えると、これくらいが限界になります。約15年分を第一志望〜第三志望にどう割り振るかがポイントです。

 まず、重点的にやるべきは傾向が安定している学校です。麻布中や豊島岡女子中のような学校の場合は8年分(8回分)はやっておきたいところです。

 これだけやり込む理由は、小学生には「慣れ」による影響がかなり大きいからです。出題傾向が変わらない学校は、何度も解くうちに受験生の側に「算数は厄介な立体の切断問題だけど、時間をかけすぎないようにしよう」とか「理科の後半は考察問題で時間がかかるから気をつけよう」といった心の準備ができるようになります。

 こうした試験形式に慣れるだけでミスが格段に減ったり、時間配分に慣れるだけで点数が大きく伸びたりすることも珍しくありません。

 一方、広尾学園のように時事要素が強い記述が多かったり出題傾向があまり安定しなかったりする学校は3年分程度で十分です。また、開智日本橋・香蘭・三輪田のようにここ数年で入試難易度や大問の数、試験時間などが大きく変わった学校は、ここ数年の傾向だけ知っておきましょう。

第一志望から解くべきか、まずは併願から解くべきか

 まずは早めに第一志望校の過去問を一回分解く。次に併願校の過去問を解き進め、ある程度力がついてから再び第一志望の過去問を解くという流れがお勧めです。

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この記事の著者
松本亘正

中学受験専門塾ジーニアス代表。1982年、福岡県生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。大学在学中の2004年に中学受験専門塾ジーニアスを設立。東京、神奈川に8校舎を展開し、首都圏の中学を中心に高い合格実績を誇っている。著書に『超難関中学のおもしろすぎる入試問題』(平凡社)、『中学受験 合格する歴史の授業』上・下巻(実務教育出版)などがある。

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