中学受験生は何時に寝るべきか…有名塾代表が断言!直前期に成績急落が起きる理由と対策法「最大の地雷とは」

受験直前期、わが子の体調管理や学習の追い込みなど、どの家庭も気を配りたい点は数多くあるはずだ。「合否を分けるこの時期だからこそ、気を配るべきは親子関係と子供の疲労だ」と語るのは、伸学会代表の菊池洋匡さんだ。
「11月以降は親が精神的に焦りやすい時期です。受験まで残り3ヶ月しかないのに、子供はなかなか本気になってくれないもの。そのため、子供に対して無理をさせたり、口調が厳しくなったり、口うるさくしてしまったりします。しかし、こうした親の行動は子供の成績急落の引き金になりかねません」
実際にこうしたことが理由で、子供の成績が急落してしまう家庭は毎年いるという。
「最後の3ヶ月、子供のモチベーションを高めるようなコミュニケーションが取り、無理のない学習をさせることができれば、成績は最後の最後まで伸び続けます」
親子関係を崩さず、ラストスパートをかけるにはどうすればよいのか。どう働きかければ子供のモチベーションを高められるのか。メンタルケアを中心に効果的な指導法について詳しく伺った。全3回の2回目。
目次
受験生は何時に寝るべきか
毎年多くの受験生家庭を見ていると、直前期に模試の結果が振るわなかったり、成績が急に落ちてしまうことがあります。
彼らの多くは努力不足ではなく、心身のコンディション悪化により「培ってきた力が出せない」という状態になっているのです。
原因としてまず考えられるのが、極度の疲労です。長時間の学習による運動不足、睡眠不足に陥り、思うようなパフォーマンスが出せなくなってしまう子は、毎年珍しくありません。
また、秋は運動会や文化祭など学校行事も多く、塾や受験勉強以外でも子供たちにとって忙しい時期です。夏以降、ずっと勉強してきた子供たちにとって、かなり心身への負担は大きいと言えるでしょう。
思い当たるご家庭は、まず睡眠をたっぷりとることを重視してください。この時期に睡眠時間を削って学習してまで得るものはありません。
中学受験生が睡眠を欲しているサイン
土日の朝、親が起こさないとなかなか起きられないとか、平日の朝に起きるのが辛そうといった状況は、体が睡眠を欲してるサインです。
それ以外にも、元気がない、集中力が続かない、イライラしてると感じたらなるべく休ませるようにしましょう。睡眠時間を確保するためにも、学習内容に優先順位をつける、学習を終える定時を決めるといったルール作りも大事です。
「何時になったらその日の勉強時間は終了」と勉強の定時を決めておくと、子供も緊張感を持って集中して学習ができます。できれば23時まで、少なくとも日付が変わる前に就寝するよう意識してください。
勉強の管理をすることだけが親の役目ではありません。親子で散歩をしたり、近所で縄跳びや軽い運動をするのも、運動不足やストレス解消につながり受験の大きな手助けになります。