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竹中平蔵「正社員が非正規を搾取している」立花孝志に語った「私への理不尽な批判」とは…裏金問題「3年で5000万円で、世間は騒ぎすぎている」【対談】

 みんかぶマガジンにて、経済学者の竹中平蔵氏と「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏の対談を実施した。兵庫県知事選やフジテレビなど多岐にわたるテーマについて議論した内容を全6回にわたってお届けする。第4回は政治資金問題についてーー。(取材日:2025年2月10日)

目次

竹中平蔵「キックバックはもらっていない」

ーー竹中先生がこれまでに受けた批判の中で、一番「これは違う」と思うものは何ですか?

竹中平蔵:私が金持ちだと思われていることですね(笑)。例えば、りそな銀行に2兆円を注入した際、「キックバックを受けている」と批判されたことがありました。

立花孝志:キックバックといえば、パソナからのキックバックの話もよく取り上げられますよね。

竹中平蔵:しかし、そんなことは現実的にできるはずがありません。面白い話があるのですが、大臣になると資産を公開しなければならないんです。資産公開の目的は、権力を持った人間が任期中に不当に資産を増やしていないかを監視することです。ところが、NHKをはじめとする報道機関は、資産の多い順にランキングを作り、まるで娯楽のように報道します。例えば、私が高層マンションに住んでいたことを取り上げられましたが、まったく関係のない誤解が広まることもあるのです。

立花孝志:竹中さんが大臣になられた頃、派遣制度に対する批判も強かったですよね。当時、竹中さんが派遣制度を推進したのは、グローバルスタンダードに合わせるための判断だったと思います。しかし、それを理解できない人たちは、「自分が就職できなかったのは規制緩和のせいだ」と考え、小泉内閣やパソナに矛先を向けたのだと思います。

竹中平蔵:おっしゃる通りです。実際には、派遣制度は小泉内閣以前にすでに決定されていました。ILO条約に加盟した90年代末の時点で制度は整備されており、その手続きは厚生労働省が行っていました。私は当時、経済財政担当だったので、派遣制度の実施には直接関与していません。
「派遣労働者が増えた」と言われますが、現在でも全労働者のうち派遣労働者は3%程度に過ぎません。多くの人が勘違いしているのは、非正規雇用の3~4割のうち、派遣労働者はごく一部であり、大部分は契約社員やアルバイトであるということです。

立花孝志:派遣業を推進し、パソナの役員になり、儲けるだけ儲けた上にキックバックまで受け取っている——そんな分かりやすいストーリーができあがってしまったから、ターゲットにされてしまったんですね。竹中さんは、それに対して文句を言わないところが潔いですね。

竹中平蔵:言っても仕方がないですからね。面白いことに、パソナの取締役会長を辞めた途端、批判はほとんどなくなりました。ネット上では、いまだに過去を掘り返して批判する人もいますが、以前ほどの勢いはありません。

竹中平蔵「正規労働者が非正規労働者を搾取している」 

立花孝志:私は、パソナが「テンポラリーセンター」だった時代から南部さんと知り合いです。NHKでも当時、長期雇用のアルバイトを3年以上雇うと正社員にしなければならないというルールがありました。そのため、一度パソナに預かってもらい、再派遣してもらうことで、柔軟な雇用を実現していました。

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