2026年にS&P500は「8000ポイント」到達?著名投資家が断言するエヌビディア一強崩壊後の“真の割安株”

「S&P500は高すぎる」「AIバブルはまもなく崩壊する」ーー。
市場に渦巻く悲観論をよそに、2025年の米国株は底堅さを見せつけた。では2026年、投資家はどう動くべきか。
多くの専門家が「トランプ・リスク」や「地政学リスク」に警鐘を鳴らす中、『Financial Free College』(FFC)CEOの松本侑氏は「2026年、S&P500は8000ポイントに到達する」と予測する。
なぜ、そうした予測に至ったのか。ドットコムバブル時との決定的な「数字の差」、そしてエヌビディア一強時代の終焉で見えてきた「真の勝てる銘柄」とは。今回は、松本氏にデータに基づいた、2026年の市場攻略法を伺った。
目次
巡航速度に近い現実的なライン
ーーS&P500はすでに歴史的高値圏にあります。「割高でもう上値余地はない」という懸念については、どうお考えですか。
結論から申し上げますと、2026年のS&P500は8000ポイントの大台に到達すると見ています。現在の水準(約6800ポイント)から考えれば、約15%の上昇です。
「高すぎる」と感じるかもしれませんが、数字を冷静に見てみましょう。2023年、2024年のS&P500の上昇率は、ともに20〜25%でした。
関税ショックなどで揺れた2025年ですら、年初来で約17%上昇しました。
つまり、年率15%の上昇というのは、近年のトレンドからすれば決して「過熱」した数字ではなく、むしろ巡航速度に近い現実的なラインなのです。
この根拠となるのが、企業の“稼ぐ力”です。S&P500全体のEPS成長率は、ここ数年、平均して10%前後で推移しています。
2023年から見ても、株価はEPSの成長に伴って上昇してきました。
2026年も同様に10%程度のEPS成長が見込まれており、そこに市場の期待値が加われば、株価が15%程度上昇し、8000ポイントにタッチするのは極めて論理的な帰結だと言えます。
不安材料は増えても崩れる条件は1つ
ーーしかし、2026年は、トランプ・リスクや中国経済の減速など懸念材料が山積しています。これらが引き金となり、市場がクラッシュする危険性はありませんか。
たしかに市場には常に懸念材料が存在しますが、投資家が恐れるべきリスクと、単なる「ノイズ」を区別する必要があります。
私が注視している主なリスクは、「トランプ・リスク」「金利上昇リスク」「中国リスク」「地政学的リスク」、そして「景気後退(リセッション)リスク」の5つです。
しかし、このうち前の4つについては、私はあくまで「一時的な下落要因」に過ぎないと考えています。
例えばトランプ氏の発言や関税政策は、市場にサプライズを与えますが、その影響は数ヶ月程度で消化されます。
実際、2025年の関税ショックや中国のレアメタル規制問題も、結局は元の水準に戻りました。
市場はすでにトランプ氏の「過激な発言」に対する耐性を持ち始めており、中間選挙に向けて多少の動きがあったとしても、それが長期的なトレンドを崩すことはないでしょう。
唯一、シナリオが崩れる可能性があるとすれば、最後にあげた「景気後退リスク」、具体的には労働市場の崩壊です。
ただ、直近の失業率を見ても4.4%程度で推移しており、危険水域とされる5%には届いていません。雇用が底堅い限り、ソフトランディングのシナリオは継続し、株価は堅調に推移すると見ています。
バブルは“利益の空白”で起きる
ーーAIブームによるテック株の高騰を見て、「ドットコムバブルの再来だ」との警鐘も鳴らす専門家もいます。現在のAI相場も期待先行で、PERが異常値に達しているのではないでしょうか。