第7回 公認会計士に聞いた「稼げる資格を味方につけると仕事はどう変わる?」

こんにちは。本当に稼げる資格とは何か、資産形成のための資格を考える「みんかぶ資格部」。前回より実際に資格を取得された方にお話をうかがい、試験対策から資格取得後の収入や昇進のことまで、経験者だからこそ語れる、貴重な情報をお届けしています。第7回では、難関で知られる三大国家資格の一つ、公認会計士として活躍されている方に気になる疑問を徹底インタビューします!
目次
「公認会計士」のおさらい
公認会計士とは、企業の「監査」と「会計」を専門とする職種です。会計業務はビジネスを行う上で不可欠なものであり、下記のように公認会計士が関わる業務は企業の活動にとって大変重要なものであることがわかります。
- 経営成績や財政状況の計数的な把握・表現
- 上記を踏まえた経営課題の分析
- 経営課題への対応策の追究
具体的には、株主などへ経営状況を報告する際、財務諸表の信頼性を担保する役割を担うほか、経営再建に向けた組織再編や企業買収(M&A)などを支援するコンサルティング業務なども行うことができます。
公認会計士試験に合格するには2~3年かかると言われ、難関資格であることには間違いありません。しかし、いざ資格を手にできれば、医師・弁護士と合わせて三大国家資格と表現する人もいるほど、その社会的価値は高く評価されています。
国際系学部で受けた忠告は「英語だけできてもダメ」
ここからは公認会計士の試験に合格したMさんのインタビューをお届けします。
●今回お話を伺った人 「Mさん」 大手監査法人に勤務する20代女性。現在は育児休業中。高校時代に初めて触れた簿記の勉強を通して会計の面白さに目覚め、大学在学中から本格的に勉強を開始。現在は公認会計士の資格を活かした副業の道も模索している。 |
―最初にMさんが公認会計士へ興味を持ったきっかけを教えてください。
Mさん(以下、M):公認会計士についてお話する前に、そもそも私が「会計」と出会ったのは、高校3年生の時に簿記3級を取得したことが始まりでした。特に商業系の学校に通っていたとかではないのですが、推薦入試で早くのうちに合格をもらえたので、「みんなが受験勉強をしているなら自分も何かやらなければ」と思って試験勉強を始めたのです。
―進学したのは国際系学部ですよね……?
M:そうなんです。ただ、会計・簿記に関する授業は受講していましたし、師事した先生は国際会計を専門としている方でした。ですから、ゼミでも会計に関する知識を深めることができましたし、先生に「国際系学部だからといって、英語だけできてもダメだぞ」とアドバイスされていたこともあって、“何かもう一つ身に付けておこう”と気持ちが入ったこともあります。
予備校に通ったのは「知識量が足りないのではなく……」
―それにしても、公認会計士は取得までに長い年月がかかるイメージがあります。
M:そうですよね、世間では「最短で2年」などと言われていますが、例えば大学在学中に合格しようとした場合、“脇目も振らずに試験勉強だけをする”という意気込みでないと、なかなか難しいと感じています。私の場合、他の勉強もしたかったですし、サークル活動も楽しみたいと思っていたので、どうしても遅めのスタートになってしまいました。
―具体的にいつ頃から公認会計士の勉強を始めたのでしょうか?
M:大学3年生の秋からですね。そこから毎日自習を続け、加えて予備校にも入学しました。
―勉強は順調でしたか?
M:実は入った予備校は自分に合わなくて途中で辞めてしまい、会計大学院(アカウンティングスクール)を軸に切り替えました。幸い先生も親身になって教えてくれて、知識量には自信がついてきましたね。ただ、最終的にはもう一度、予備校に入り直したのです。