IR(独自企業分析)

12期連続増収!減益予想をぬりかえての純利益二桁アップの高成長

みんかぶ編集室
公開)

 現代のビジネスで必需品であるソフトウェア。なかでもスケジュールやワークフロー管理、チャットなど、業務効率化やコミュニケーションを推進するものは”グループウェア”と呼ばれています。

 今回、取り上げる株式会社ネオジャパン(3921)は、そんなグループウェアを自社開発・販売し、創業から30年間にわたって安定した成長を続けている注目企業です。

 好調な業績内容、 成長を支えている要因、そして今後の成長に期待できそうな要素などを分析していきます。

この記事のポイント

  • 従業員の50%がエンジニアという環境が生んだ高品質ソフトウェア
  • 12期連続で売上高増、減益予想を塗り替えての純利益二桁アップの高成長
  • 経営環境の良さに加えて、旺盛なクラウド市場環境が追い風に

目次

ネオジャパンってどんな会社?

 1992年創業のネオジャパンは、グループウェアをはじめとするビジネスコミュニケーションツールを手掛ける企業です。従業員の約半数がエンジニアという”技術者集団”である同社は、高い自社開発力を武器に、高品質なソフトウェア商品を国内外に提供しています。

 2015年に東証マザーズ(現グロース)市場でIPO(新規株式公開)し、現在は東証プライム上場企業に。新しい技術やサービス展開を続ける姿勢を保ち、安定した成長を続けています。

成長を支える3つの自社開発ソフトウェア

 成長の基盤となっているソフトウェアは3つです。

 主力製品であるdesknet’s NEOはこれまで、一般企業のほか、総務省をはじめとする1,100以上の自治体・政府機関で採用。販売実績は500万ユーザーを突破しました。

 もうひとつの成長エンジンであるAppSuiteは、市場のノーコード開発ツール需要の高まりを受け、プロダクト・クラウドともに2024年1月期通期の売上高が前年同期比3割以上UPという大きな伸びを見せています。

 同業他社と比べたネオジャパンの商品の強みを、齋藤 晶議社長は

と話します。

▶︎社長インタビューはこちら
 ビジネスICTツール業界No.1の「技術力」 急成長するネオジャパン。
 その事業戦略とその秘訣を 齋藤 晶議社長に聞く

決算発表から分析! ネオジャパンの企業価値は?

 こちらの動画では、ネオジャパンの企業価値を、評判(価値)、実利(業績)、共感(志向)、姿勢(ESG)の4つの独自視点でマトリクス分析しています。

 以下では、その内容をピックアップして解説していきます。まずは、各分析の結果を見てみましょう。

 ソフトウェア事業を柱に、上場来増配を続ける好成績。今後はどこまで時価総額を上げられるかが注目ポイントとなりそうです。

 

 2024年1月期業績は前年同期比「増収増益」。売上高は12期連続増収となるなど、堅実な成長過程にあると言えます。

 市場のソフトウェア投資ニーズ上昇を背景に、各製品のユーザー数を拡大。今後はAIを活用した新サービスのリリースを予定するほか、海外展開への基盤作りにも力を入れています。

 環境面における削減数値を開示するなどオープンな姿勢が高評価。役員の女性比率や社外取締役の比率は国内平均を超えるなど、健全な経営体制づくりへの意識も見られます。

 それでは各項目を詳しく解説していきます。

株式市場での評価:安定した成長で上場来増配をキープ

 ネオジャパンの時価総額は、2024年4月22日現在で224億6千1百万円です。

 これまで同社は、流通株式(役員などが持つ株式や自己株式以外の、市場に出回っている株式)の時価総額が東証の求めるプライム上場維持基準に満たないという課題を抱えていました。そこで、株価の上昇や元取締役の持ち株比率を下げるといった対策により、基準クリアの目途がたってきました。

 配当においては上場来増配を継続しており、配当金は23円(前年同期比3円UP)、配当性向は35.7%(同1.0ポイントDOWN)に。今後は、大口の機関投資家などのターゲット目安とされる時価総額1,000億円を突破できるかに注目です。

決算にみる成長力:12期連続で売上高増、純利益は前期比2桁UP!

 2024年1月期通期決算の中身を見ていきましょう。

売上高 66億1,500万円(10.1%UP)

 売上高をみると、メインのソフトウェア事業で8.8%、システム開発サービス事業で12.6%の増収を達成し、連結売上高は前年同期比10.1%UPとなりました。

 12期連続の「増収」となります。

営業利益 12億9,600万円(4.5%UP)、最終利益 9億5,600万円(17.7%UP)

 利益も全てが「増益」になりました。

 初となる全国規模のテレビCM挑戦にかかる広告宣伝費増加で、当初は減益予想としていましたが、各製品の販売好調が業績を後押し。第3Q時点で通期予想の売上高を3.3%、各利益を20%以上、上方修正しましたが、いずれも上回る結果となりました。

自己資本比率 73.4%(2.2ポイントUP)

 経営の安定性を示す重要指標である自己資本の比率も高い値を維持しています。情報・通信業界の自己資本比率平均49.6%(※)より20ポイント以上高く、安定した経営が今後も期待できます。

経済産業省「2023年企業活動基本調査速報ー2022年度実績ー」より算出

市場環境と企業戦略:開発力を武器に、旺盛な市場で今後も伸びを期待

 成長を支えているのが、”技術者集団”である同社ならではの高い自社開発力です。全従業員のうちエンジニアが占める割合はおよそ50%。「リアルなITコミュニケーションで豊かな社会形成に貢献」という企業理念のもと、企業や官公庁など幅広い顧客に製品が受け入れられています。

 中期経営計画では、国内の旺盛な市場需要を後押しに、2023年→2026年で売上CAGR9.4%の成長を想定。アメリカ、マレーシア、タイ、フィリピンに子会社を設立し、海外展開にも注力しています。

経営におけるサステナビリティ:環境面で積極的な情報開示、人財に多様性も

 ESG(環境・社会・ガバナンス)対応にも積極的です。

 ネオジャパンは財務に影響のある気候関連情報の開示を推奨する「TCFD提言」に賛同を表明。情報・通信業という業種柄、環境面データを開示しない企業が多いなか、環境面における削減数値をオープンにしています。

 人財登用の多様性も見られます。

 管理職における女性比率は7%から9%へと増加。社外役員は50%(10名中5名)、女性役員は20%(同1名)と国内平均を超えており、評価できる水準と言えます。

売上高・各利益の過去最高見通しも 今後のネオジャパンの成長に期待

 以上が、2024年1月期通期決算をもとにした株式会社ネオジャパン(3921)の企業価値分析です。

 同社は2025年1月期の見通しとして、売上高6.4%増に対して、広告宣伝費が減少見込みのため、営業利益は23.8%増と想定。増収増益により売上高、各利益とも過去最高となる見通しとしています。

 また、「desknet’s NEO」、「AppSuite」の二つの成長エンジンを中心にシェアの拡大を図るほか、今年度は新製品リリースなど、中期展望を描いています。

 安定した伸びを見せるネオジャパンの成長戦略に今後も期待です。

▶株式会社ネオジャパン <3921> のIR情報を詳しく確認する

(発行体HPへ遷移します)

株式会社ネオジャパン <3921>

グループウェア「desknet’s NEO」の開発・販売。企業、官公庁、幅広い顧客。

MINKABUマトリクスとは?

みんかぶ編集室が

  • 株式市場での数値を評価する「評判価値(株式)」
  • 決算を元に成長力を評価する「実績価値(業績)」
  • 未来に向けた企業戦略を評価する「共感価値(志向)」
  • サステナブルな取り組みを評価する「姿勢価値(ESG)」

の4つの視点で深掘り。

  • 「Excellent」…最も高い評価。完璧に近い状態や成果を示している。
  • 「Very Good」…非常に良い成果。いくつかの小さな改善点はあるかもしれないが、全体的には優れている。
  • 「Good」…良い成果。期待を満たしているが、いくつかの明確な改善の余地がある。
  • 「Neutral」…まずまず。改善が求められるものの、基本的な期待は満たしており「中立」。
  • 「Be careful」…評価できない。期待を満たしておらず改善が求められるため「注意」が必要。

の5段階でジャッジする企業分析コンテンツです。

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