“児童買春の温床” 逮捕された「醤油さしペロペロ男」は “ドン横キッズ” だった…〇〇キッズの深すぎる闇
2022年6月、ボランティア団体「歌舞伎町卍会」の総会長「ハウル・カラシニコフ」を名乗っていた「トー横キッズ」のドン、小川雅朝容疑者が逮捕されたことはまだ記憶に新しい。トー横はほかにも、さまざまな犯罪の温床となってしまっている現状がある。
年代別の「家出・行方不明者」数は20代がトップで1万5714人、2位が10代で1万3577人(出典:警察庁「令和3年における行方不明者の状況」)。トー横に集う多くの若者たちは、家出してきた者が大半だ。
トー横以外にも、実はこうした場所が全国各地に存在している。
児童売春の温床になっているトー横キッズ
歌舞伎町にある旧新宿コマ劇場跡地に建設された新宿東宝ビル脇でたむろする若者たち。彼らは「新宿東宝ビルの横(トー横)にいるキッズ」という意味で、通称「トー横キッズ」と呼ばれている。
行き場を失った少年少女たちが、SNSなどを介して自然とトー横に集まるようになった。トー横界隈(かいわい)では暴行や援助交際が日常茶飯事のように発生するようになった結果、悪い意味で注目されるようになったのだ。
トー横へと集まる少女たちに40~50代の男性たちが声をかけ、お金をあげる代償に行為を要求する。家出少女たちの多くは、その日の糧を得るために平気で体を売っている。
トー横キッズばかりに注目が集まっているが、ほかにも彼らのように、何らかの事情を抱えて特定の地域に集う若者たちがいる。
グリ下キッズ、ドン横キッズ…全国各地で家出少年・少女が集まり傷を舐め合っている
例えば、大阪市中央区道頓堀のグリコサイン下の一角に集まるようになった若者たち、通称「グリ下キッズ」もその一例だ。
ここに集う中高生のほとんどが、仲間うちで本名を明かすことはない。SNSのアカウント名で名前を呼び合う。
「大人も学校も信用できない。だから家出してきたんだ」と筆者が出会ったある少年は言った。そんな考えを持った若者たちにとって、唯一と言っていい味方がグリ下キッズたちなのだろう。
愛知県名古屋市の栄にあるドンキホーテ栄本店の広場にたむろする若者たちは、「ドン横キッズ」と呼ばれている。
実は最近、かつて「ドン横キッズ」だった1人の若者が世間を騒がせた。「醤油さしペロペロ男」こと吉野凌雅容疑者は、一部報道によるともともと「ドン横キッズ」だった。吉野容疑者がくら寿司で醤油さしを舐め回す動画をSNSに投稿し、各方面から批判が殺到した結果、逮捕されるに至った。
実は2022年6月に、「ドン横」と呼ばれていた広場は閉鎖されてしまった。おそらく吉野容疑者は、その寂しさゆえに今回の行為に及んでしまったのかもしれない。
グリ下・ドン横も、トー横と同様、さまざまな事件の温床となってきた。その理由はさまざまだが、精神的に不安定な若者たちが集っていることは共通している。彼らは自身に巣食う精神的な欠落を埋めるためか、危うい行為に手を染めてしまうのだろう。
ほかにも、札幌市の札幌駅南口付近や福岡市中央区天神の警固公園付近にも、家出してきた少年少女たちが集っているという。
圧倒的に多い10代、20代の行方不明者を利用して欲望を満たす汚い大人たち
冒頭でも紹介したように、行方不明者の内訳は若者が一番多い。警察庁が発表した「令和3年における行方不明者の状況」によると、年代別の「家出・行方不明者」数は20代がトップで1万5714人、2位が10代で1万3577人だ。10代、20代のみで全体の約37%を占めている。