天才タワマン文学作家が暴露「バズりまくるタワマン文学の書き方」…窓際三等兵「文才不要。ES書ければ大丈夫。声に出して読もう」
“みんかぶマガジンの主筆”の異名をとる窓際三等兵氏。みんかぶマガジンでの「連載タワマン文学『TOKYO探訪』」が読者から好評なだけでなく、処女作『息が詰まるようなこの場所で』(KADOKAWA)は「啓文堂書店 小説大賞2023 第1位」を獲得するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いだ。そんな窓際三等兵氏も最初は1本のポスト(旧ツイート)から始まった。「タワマン高層階で炊く米は固い」。SNSで暇つぶしをしていた民を腹の底から笑わせ、気が付けば日本を代表するツイッター芸人へと成りあがった。
そんな窓際三等兵氏がここにきて「タワマン文学」の書き方を暴露する。ロジックは極めてシンプル。みんかぶプレミアム特集「一流の書き方・喋り方・バズり方」第2回、みんかぶマガジン読者だけのための出血大サービス、とくとお楽しみあれーー。
目次
タワマン文学で最も大事なのは最初の一文
イーロン・マスクの買収と改革により、X(旧Twitter)のタイムラインが殺伐とした空気になって久しいです。働かずにお金を稼ぎたいという欲望に呑まれた人々がせっせと他人の感情を逆なでする投稿をバズらせることで小銭を稼ぐ姿には人間の醜さや卑しさが詰まっていて、本当に美しいですね。
さて、人々の感情を動かしてバズらせるという技術は実はそう難しくありません。巷でタワマン文学と呼ばれている、140文字のツリーを重ねた小説形式のフォーマットはまさにそういうものでした。それが称賛であれ否定であれ、賛否両論の議論を巻き起こしてバズらせることは誰にでもできるものです。個人的に完全に飽きて過去のものになっているのですが、「文章術で一本書け」というお題を課せられたので、タワマン文学執筆ノウハウを公開することでお茶を濁そうかと思います。
これはタワマン文学に限った話ではないですが、文章は書き出しが命です。そもそも大半の人間は長い文章が読めません。特にスマホの登場以来、人間の脳はより短く、刺激的な情報を好むように作り変えられており、140文字を最後まで読んでもらうということが難しくなっています。こうした中、ボーッとタイムラインを眺めている人間の興味を引き込むためには、冒頭の一文が最も大切です。
Twitter上でバズり散らかし、数千〜数万いいねを稼いだ作品の冒頭
「昔むかし、港区にアリとキリギリスが暮らしておりました。」
「ここ1ヶ月ほど、うつが悪化して寝込んでおり、出勤、休みを繰り返しながら薬をストゼロで流し込む生活を続けていた。」
「ルンバが死んだ。」