忘れてほしくない――羽生結弦の言葉、これは能登にも通じる言葉…さあ9月15日、すべての思いを、能登へ。
目次
お金が降ってくるわけではない。稼がなければ生活できない
『能登半島復興支援チャリティー演技会~挑戦 チャレンジ~』
〈今まさにつらい思いをしていらっしゃる方々もいるので、少しでも力になるような元気を届けられたらなと思っています。僕自身は、現地で滑ることに意味をすごく感じています。その土地だからこそできる思いだったりとか、演技だったりとかもきっと存在すると思うので、本当にいろんな思いを込めながら滑りたいと思います。〉
羽生結弦の言葉、とても大切な言葉なので繰り返し引くが、チャリティーといっても興行、演者にとっても勇気のいることだ。
誰だってお金が降ってくるわけではない。稼がなければ生活できないし、能登のみなさんに支援することも叶わなくなってしまう。それに稼ぐだけなら、羽生結弦ほどの存在なら他にいくらでも、ある。それでも――。
勇気――そう、なんと勇気のいることか。勇気もまた「ネガティブ・ケイパビリティ」に大切なように思う。そして勇気もまた、優しさである。
羽生結弦とは、そういう人だ。
羽生結弦でさえ次の公演がどうなるかはわからない
7月23日、能登半島地震の死者は318人となった。災害関連死の認定審査会(四回目)で19人が認定、そのうち輪島市が12人であった。死者ばかりが増え、その復興は地域の人々の思いほどには進まない。