それでも羽生結弦は立つ。被災地、能登の氷上に立つ…「現地で滑ることに意味がある」生きる人、生きたかった人への想い
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能登半島地震で失われた命、376人
能登半島地震で失われた命、376人。
数字とは便利で、残酷だ。
376と容易に表すことができるが、その376の名前も、経歴も、彼ら彼女らが何を想い、何を愛し、何をしたかったかを表すことはかなわない。
2024年9月5日、能登半島地震の第6回審査会で新たに16人の災害関連死が認定された。能登町8人、七尾市7人、穴水町1人、うち1人は自殺。
1月1日能登半島地震、震災関連死は149人(市町認定前含む)となった。
直接死は227人で計376人。数字は正しく使えば正確に表すことができるが、やはり一人ひとりを表すことはできない。
9月15日『能登半島復興支援チャリティー演技会~挑戦 チャレンジ~』
プロフィギュアスケーター、羽生結弦は出演に際しこう語る。
「僕自身はやっぱり現地で滑ることに凄く意味を感じてはいます」
「いま、まさにつらい思いをされている方々もいらっしゃるので、そういった方々に、ちょっとでも力になるような、元気になるような演技を届けられたらなと思っています」
「僕自身はやっぱり現地で滑ることに凄く意味を感じてはいます。その土地だからこそできる思いだったりとか、演技だったりとかもきっと存在すると思うので、本当にいろんな思いを込めながら滑れたらいいなと思っています」
「仲間たちだからこそ出せる希望と、その中で少しでも笑顔だったりとか(中略)その一瞬だけでも、元気になってもらえるような演技ができればなあっていうのは、強く思っています」
羽生結弦と鈴木明子、宮原知子、無良崇人、そして石川県立能登高等学校書道部や太鼓チーム「輪島・和太鼓 虎之介」などの地元のアーティストらによるチャリティー演技会は全国配信され、その配信収益や各種チャリティー活動は被災地に寄付される。
また輪島市(輪島市役所)、珠洲市(ラポルトすず)、七尾市(パトリア)、志賀町(志賀町文化ホール)の4市町でパブリックビューイングも予定されている。
羽生結弦は災害と生きる人、そして生きたかった人の想いと常に向き合って来た
企画したテレビ金沢の趣旨を改めて引く。
〈石川の笑顔と元気につなげたい…そんな思いを込めてテレビ金沢が企画、羽生結弦さんらスケーターのみなさんの快諾・ご協力を頂いて実現することができました。タイトル「挑戦 チャレンジ」は、困難を乗り越え、前に進もうというメッセージが込められています。プロスケーターたちが思いを込めて演技を披露するほか、能登の被災地と映像をつなぎ、交流を予定しています〉