麻布、鷗友…中学受験追い込みシーズン、これだけはやろう“最強参考書”リスト「苦手克服は今がチャンス!」

入試本番まで4か月を切り、中学受験はいよいよ直前期だ。受験生は日々、志望校対策や過去問に必死で取り組んでいる頃だろう。
「11月以降は、苦手な教科を全体的に復習する時間はありません。各教科の苦手箇所、伸びやすい箇所を集中的に学習すべきです」そう語るのは、「ホンネで中学受験」発起人のユウシンさんだ。
教科ごとにポイントを押さえて学習すれば、今からでも本番の得点力を大きく伸ばすことができるという。そこで活用したいのが市販教材だ。塾のテキストに比べて解説が丁寧で、ページ数も少ない。
「これからの4ヶ月はどれくらい解けなかった問題を解けるようにするかが勝負です。12−1月のラストスパートには第一志望の赤本分析、併願校の受験本番など、やることが目白押し。苦手を克服させるなら今がラストチャンスです」
各教科の振り返りポイントと、おすすめの市販教材、その使い方についてユウシンさんに語っていただいた。全3回、第1回は国語ーー。
目次
市販教材で読解力を伸ばそうとするのは、あまりお勧めしません
10月以降は、語彙力や漢字といった知識系に重点を置いて学習するのが効果的です。語彙や漢字は知識問題として直接得点力につながるだけではなく、国語の読解や、麻布や鷗友で多く出題される傾向のある記述問題にもプラスに働きます。
語彙や漢字の知識を底上げすることで、本番の得点力は大きく伸びていきます。
一方、市販教材で読解力を伸ばそうとするのは、あまりお勧めしません。それよりも重要なのは過去問や模試です。実践に近い問題で対策する方が効率的です。
読解のテクニックは、新しい解き方を取り入れるのではなく、塾で習った解法に基づいて過去問や模試に取り組むことで伸ばしていきましょう。
「もどかしい」「憤り」「さもしい」といった心情語を理解

海老原 成彦『中学入試 分野別集中レッスン 国語 語彙力』(シグマベスト),文英堂
語彙力に特化した参考書で、感情に関する語彙や熟語、ことわざ、外来語といった受験生が抑えておくべき言葉を幅広く習得できる一冊です。
この本で特に身につけて欲しいのが、感情に関する言葉です。物語文の中で「もどかしい」「憤り」「さもしい」といった心情語を知らないと、登場人物の心情を読み解けないことがあります。
読解問題が解けない背景には、実はこうした知識の不足が隠れているケースもあるのです。今からこうした知識の抜け漏れをなくしておけば、より正確な読解ができるようになります。