注目31マンションと17エリアを実名公開!不動産インフルエンサーが直伝する「たった一つの共通点」郊外で明暗くっきり

不動産の高騰が報じられる中で、マンションインフルエンサーの中央区上落合氏は「都心の新築マンションは高騰しているが、中古のマンションではあまり値段が上がっていない」と話す。いま不動産を買うときの注意点や、中央区上落合氏が注目しているマンションについてうかがった。みんかぶプレミアム特集「マンション 勝利の方程式」第2回。
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世帯年収1400万でも、今のマンション相場では都心湾岸エリアのタワマンは購入できない
都心および都心周辺エリアのマンションは、高騰を続けています。2年ほど前は坪400万円でも「割高すぎる!誰が買うんだよ!」と文句を言われていたのが、いまや坪400万円どころか坪600万円、坪800万円、坪1000万円という数字が当たり前のようにタイムライン上で話題となっています。
もはや1〜2年前から価格が倍以上になっているエリアやマンションも多数ありますし、港区や千代田区では坪2000万円を超えるようなマンションも出ております。まるで現代アートのような世界ですよね。あまりにも世界が違いすぎて、とても“一般的な属性の人たち”には買えない価格帯になっています。
また、‟一般的な属性の人たち”よりも高所得である世帯年収1400万円のパワーカップルが、与信の限界ギリギリと言われる年収10倍界王拳で予算を1億4000万円まで引き上げても、都心のタワマンを購入することは不可能です。現実的な予算上限値と言われる世帯年収7倍で予算1億円となりますと、都心はおろか、都心周辺エリアでの新築/築浅タワマンの購入すら困難な状況です。
なので私のような”一般的な属性の人たち”は、与信の届かない高価格帯マンションに関する情報発信については、ミュートやブロックを活用して視界に入れない方が望ましいと思います。高価格帯マンションは立地や設備仕様やデザインなど素晴らしいものが多いですが、買えないのにそれらの情報が大量にインプットされてしまうと、目だけが肥えてしまっていつまでも買えない状況が続くリスクがあるので。どうしてもそれらの情報発信を見たいのであれば「美術品のように眺めるだけの存在である」と認識できるだけの、自己を律する強い精神を持ちましょう。
ちなみに私自身は4年間一貫して”一般的な属性の人たち”が手が届く「3000〜6000万円台の価格帯のマンション」についてXなどで発信しています。この価格帯だと、必然的に発信内容は郊外のマンションになってきます。

※X(旧Twitter)には私のように毎日飽きもせずマンションのことばかり発信している、マンションクラスタ(通称:マンクラ)と呼ばれる異常者が多数生息してます。発信する価格帯やエリアや考え方はマンクラそれぞれなので、誰をフォローして誰をミュート/ブロックするかはよく吟味した方がいいと思います。
不動産購入派でも躊躇する、割高な郊外新築マンション
「郊外のマンション」と一口に言っても、ここ数年はそこにも明暗の差がくっきりと分かれております。まず新築のマンションについては、駅前立地や大規模タワマン、再開発エリアについては抽選となる程の人気がある一方、申し込み以前にモデルルームへの集客すらままならない郊外新築マンションも多数出ております。
ここ最近で強く感じているのが、異常なまでの割高な価格の郊外新築マンションが増えていることです。用地取得費や建築費や人件費などが上がっているので、デベロッパーとしても採算を取るため、どうしても物件の値段を上げざるを得ないのだろうとは思います。そのような背景から、立地も規模も設備仕様もイマイチで「新築である」こと以外の魅力が皆無で、周辺の相場と比べて坪100万円以上も価格が高い郊外新築マンションがめちゃくちゃ増えております。
きっとこの傾向は今後もしばらく変わらないと思います。「どれだけ割高でリスクがあろうと死ぬまで住むんだ」という強い覚悟を持っているのであればいいのですが、こと資産性を考えたときには、購入するリスクが非常に高いと思います。
私自身は一貫して、自宅は「賃貸より購入派」なのですが、そんな私でも「この立地この規模この設備仕様でこの値段を出すのであれば、賃貸のほうがいいんじゃない?」と言ってしまいたくなる郊外新築マンションが、ここ数年間でかなり増えました。
一方で郊外の中古のマンションに関しては、一部の超人気エリアの築浅・駅近物件に限って言えば、都心周辺エリアのように高騰していますが、それ以外の大多数のエリアでは1年前から比べてほぼ横ばいな状況です。