社内政治「4つの絶対NG行動」…社内の勝ち馬に乗りたいなら○○を作れ!トイアンナ「案外簡単なことなんです」

「きちんと真面目に仕事をしてきた私は、評価されて当然なのに…」。会社内での人事評価は、必ずしも自己評価と一致するわけではない。悔しい思いをしたことのある読者も少なくないだろう。
結局、人が人を評価する以上、「社内政治」を攻略することは避けては通れない。『えらくならずにお金がほしい~会社は教えてくれないキャリアのルール』(大和書房)など、キャリアについての著書もあるライターのトイアンナ氏に、社内政治の勝ち抜き方を聞いたーー。みんかぶプレミアム特集「ズルい出世術」第2回。
目次
社内政治の勝ち抜き方は、案外簡単だ
「会社で成功したいなら実力だけでなく、人間関係も制するべし」というのが、社会に出て10年以上たった、私の学びである。
さらに言えば、実力の何割かは人間関係でできている。どんなに優秀でも、社内政治を無視して成功する人はほとんどいない。「え? 社内政治なんてしたくない!」そう思うあなたこそ、この記事を最後まで読んでほしい。
実は、社内政治はとても簡単なのだ。そして、私は簡単なルールを知らないせいで、七転八倒するはめになった。研修では教えてもらえない社会のルールを、まずはお伝えしたい。
「社内政治」とは、単なる関係構築のこと
多くの人が「社内政治」というと暗い印象を持つ。上司のしもべになり、何かと上司をほめちぎり、自分の意思を殺す。しかし、これは社内政治ではない。ただの従属である。
社内政治の本質とは「私はあなたの味方であり、あなたと一緒に成果を出したいと思っている」というシグナルを送ることにすぎない。同じ会社にいるからといって、誰もが協力的とは限らない。だから「私は協力したいです」というサインを送ることで、味方が増える。ただ、それだけのことなのである。
「でもそのために誰かと仲良くなんてしたくない。実力だけで評価されたい」
という気持ちはわかる。だが、社内の人間と関係を作らず出せる実力には、限界がある。
たとえば、来月末までに顧客へプレゼンを用意するとしよう。自分だけでスライドは作れるが、それをよりよくするためのレビューを上司にもらう必要はある。さらに、データの裏取りをするために方々の部署へ問い合わせをすることもあるだろう。
そこで、前から雑談をしていた相手と、見も知らずいきなりメールでデータを求めてきた相手、どちらを優先するだろうか。他人からのメールは、後回しになる。そして、あなたのプレゼンから重要なデータが一つ消えるのだ。
会社は個人の集合体である。そして、意思決定者は「誰と一緒に仕事をしたいか」という感情で動く。これを無視するのは、ゲームのルールを無視するようなものだ。媚びるのではなく、仲良くする。これが、社内政治である。
社内政治を軽視するとどうなるか
だから、おいしい仕事は「みんなと仲良くしている人」に集まる。逆に、一切仲良くしなければ、あなたは……
- 魅力的なプロジェクトから外される
- 昇給・昇進の機会を逃す
- 最悪の場合、「使いにくい人材」としてレッテルを貼られる
そして、「同僚のAさんは、私より能力が低いのになぜ重要な仕事を任されるんだ?」と、居酒屋で愚痴るはめになる。答えは単純だ。Aさんは上司に「一緒に仕事がしやすい」と思われているからである。そして、それは実力を無視した「不当な評価」ではない。