『サポートの軌跡 2013~2025』それは育ての親と子の成長アルバム。羽生結弦と味の素、そしてみんなの「素晴らしい冒険」…12年間、ありがとう(前)

目次
家族って、なんだろう
羽生結弦選手「ビクトリープロジェクト」サポートの軌跡2013~2025。
それは、家族写真。
味の素と羽生結弦という家族。
親と子の、12年の成長アルバム。
ーーところで。
家族って、なんだろう。
血の繋がり、それは大切だ。
私たちは木の股から生まれて来たのではない。みな母から生まれた。
母と仲の良い人もいれば、そうでない人もいる。愛している人もいればそうでない人もいる。
それでも、みな母から生まれた。それは事実だ。そして生みの親はひとりしかいない。それもまた事実だ。
そういえば、2023年にこんなコラムを書いた。
『「お母さん、ありがとう」羽生結弦が一番最初にメダルをかけた女性…母親からの「お誕生日おめでとう」は世界中からの「お誕生日おめでとう」に』(2023年12月7日)
羽生結弦にとっての、たったひとりの生みの母。かけがえのない存在だ。
あるいは、当該記事にこんなことを書いた。今年3月に亡くなった母のこと。
「私事で恐縮だが私の中学時代、ペンキ屋で職人気質、学に理解のない父親に歯向かって高価なワープロや、たくさんの書物を買い与えてくれたのは母親であった。父親と喧嘩して、それでも買ってくれた。本を買う金も内緒でいくらでもくれた。舞踊家でもあったが彼女は貧しかった故に中卒で学がなかった。それを悔しがっていた。そうした育ての恩、私は返す術を知らない」
返しきれない「親の愛」
そして、こうも書いた。