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やっぱり週休3日時代がやってくる‥1日の労働時間は5時間が限度

週休3日制が本当に実現するかもしれない。そんな話がイギリスから伝わってきた。わが国でも大手企業を中心に、導入実験が始まるという。はたして、日本でもこの「夢のような」制度が実現する日が来るのだろうか。

「時間から成果へ転換」ではない日本企業の週休3日制

「The Case for a Four Day Week」(週休4日制の事例)の著者であるエイダン・ハーパー氏は、「デンマーク、スウェーデン、オランダは英国より労働時間が短いのに、生産性は高い。ヨーロッパの中で、ギリシャは誰よりも労働時間が長いのに、生産性は最低レベル」(5月29日・VOA「Some UK Companies to Trial 4-Day Workweek」)と指摘している。過去20年間にわたり実質賃金上昇がみられない日本も、経済協力開発機構(OECD)の調査では、労働生産性(労働時間当たりGDP)は低い水準に留まっている。つまり、労働時間が長い割に、成果があげられていないのだ。

先日(4月11日)、日経新聞がトップで、「日立、週休3日で給与維持 生産性向上へ働き方改革 時間から成果へ転換」という見出しのスクープ記事を出したことがあった。いよいよ日本も完全成果主義が導入されるのかとびっくりして読み始めたのだった。すると見出しには「時間から成果へ転換」とあるものの、本文には「日立は本体の1万5000人を対象に、月間の所定労働時間を勤務日ごとに柔軟に割り振ることができる新制度を2022年度中に導入」して「日立の週休3日は勤務日の労働時間を増やすことで、総労働時間も賃金も維持する」と書いてあった。

総労働時間は維持。

この日立で導入されようとしている週休3日制度(週4日働く制度)は、時間を減らすものでも成果を目指すものでもなく、単純に、週5日で働いていた分をそのまま週4日に移すというもの。つまり、働くのは週4日と1日分減るものの、働く時間も達成すべき成果も同じものだということだ。1日で働く時間が増えるということだ。

これぐらい、見出しと本文がずれているのも珍しいが、日立での週休3日制度の導入意義は「労働時間を労働者、会社が柔軟に変えられる仕組み」ということだ。スクープされた日立だけでなく、NECは本体の社員2万人が週休3日制度を選べるようにし、パナソニックホールディングスは5000人を対象に試験導入するとしている。

英国の経営者は7割近くが優れた人材を獲得できたと回答

英レディング大学が週休3日を導入した英国の経営者約500人を対象にした21年11月の調査によると、68%が優れた人材の獲得につながると答えたという。

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