1兆円を動かす機関投資家リウム「本当に正しいニュースの読み方」…FRB会見で必ず「パウエルの表情の歪み」を見ろ
たった数分で1兆円の取引をするインターバンクトレーダー。日本国内で20人足らずの、トレーダー業界のトップ・オブ・トップとも言われる存在だ。その経験者で、Twitterでも人気を集めるリウム氏へのインタビュー第2回は、機関投資家がトレードを行う際に見るべき指数やニュースなど、情報収集術について聞いた。
プロも個人投資家も見ている情報は同じ。ではなぜ、差がつくのか
──今回はインターバンクトレーダーだったリウムさんが、プロとして見ている情報についてお伺いします。
リウム 見ているニュースは、一般的に公開されているメディアがすべてです。特別にアクセスしている情報はありません。
──では、どういう点で他の個人投資家と差がつくのでしょうか。
リウム 違いはデータの深堀り具合、でしょうか。しっかりローデータまで当たっていますか?ということです.
たとえば、日銀新総裁が政策を変更したニュースが出たとします。おそらく、多くの個人投資家は日本経済新聞の記事や経済ニュースの番組を見るだけでしょう。しかし、それだけでは不正解です。私は、実際に日銀のホームページを開き、ニュースの元ネタとなった公表されているPDFデータまで読みに行きます。そこに重要な情報が隠れている可能性が高いからです。重要ニュースは、文脈やニュアンスまで読み解く必要があるのです。
ニュースのヘッドライン情報だけでは、事実を本当の意味で理解したとは言いがたいのです。仕入れた情報をもとに、自分だけのルールや原則などの判断軸を構築するためには、しっかりローデータに当らなければならないのです。