バフェット「日本はより大きくなっていく」…5の掟「神様が最初の1億円を貯めた方法」12歳120ドルで買った株、15歳で買った土地

プレミアム特集「バフェット 独占質問」第5回は日本政府がどう反応しているのかを、経済アナリストの佐藤健太氏が書く。またバフェットの投資手法も解説する――。
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バフェットに盛り上がる日本の株式市場。海外マネーが流入
世界有数の大富豪で、米著名投資家のウォーレン・バフェット氏が日本の総合商社5社の株式を追加購入するとの報道は国内外に衝撃を与えた。「投資の神様」のゴーサインに反応した外国人投資家の熱視線は日本へ向けられる。5月17日には日経平均株価が約1年8カ月ぶりに3万円台に回復するなど、日本株を買う動きが広がる中、日本政府内には期待と不安が交錯している。
「政府としては、全体として景気の緩やかな持ち直しが続いているものと認識しており、成長と分配の好循環の実現に向けて取り組んでいきたい」。松野博一官房長官は5月17日の記者会見で、日経平均株価が2021年9月28日以来となる3万円台に回復したことについて、このように淡々とコメントした。
今春の賃上げや(新型コロナウイルス感染拡大に伴う)行動制限の緩和、そして外国人観光客による消費の復活を考えると、株価が上昇基調にならなければ不思議とでも言いたかったのかもしれない。
この日に内閣府が発表した2023年1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動を除く実質が前期比0.4%増、年率換算で前期比1.6%増だった。個人消費は4半期連続のプラスと堅調で、プラス成長は3四半期ぶりだ。
外国人投資家による買い越し額は2004年以降で最大となる6兆円
株価上昇は好材料が重なる。3月に東京証券取引所が上場企業へ「資本コストや株価を意識した経営を実践していただく」と通知したことに伴い自社株買いが加速。3月期決算で好業績の企業が相次いだことに加え、10年ぶりに交代した日銀の植田和男新総裁は4月10日の就任会見で「継続することが適当」と発言。大規模金融緩和政策を続けることも追い風になった。