なぜ、資産形成ゼロの公務員が50歳でFIREできたのか。FPも超納得の夢の悠々スポーツカー老後
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50歳の地方公務員「今すぐFIREしてスポーツカーを乗り回そうと思うんだけど、どう?」
これまで紹介してきた相談はどちらかというと厳しいものが多かったのですが、今回は相談者のプランを若干変更した上で背中を押してあげた、早期退職の事例をご紹介しましょう。
宍戸さん(仮名)は50歳前後の地方公務員。仕事がいやになったわけではありませんが、独身で、かつ今後も結婚の予定はないので、数十年前から考えていた早期退職プランが実現できるかどうか筆者のところに相談を寄せたのです。
宍戸さんの早期退職プランは「高級車を乗り回しながら好きなことをして暮らしたい」という、学生の頃から考えていた夢を実現させるものでした。「自分自身で試算したプランだと資金的にはギリギリ大丈夫だが、専門家に再検証して欲しい」「自分自身が気づいていな点などがないか診断して欲しい」というご相談でした。
以下、宍戸さんの家計の内訳を簡単に記しておきます。
- 年齢は50歳前後(試算では50歳とします)。
- 毎月の生活費は13万~14万円、高級車を購入後は月3万~4万円アップ。
ただし生活費のアップは65歳までとし、65歳以降の生活費は元に戻す予定。 - 金融資産は4000万円、退職金は早期退職で1200万円。
- 家は持ち家(戸建て、1台分の駐車場あり)、住宅ローンは完済済み。
- 家は売却したとしても田舎なので、価値は0円と考えている(相続は兄弟になる予定)。
- 年金は65歳から12万~13万円を見込んでいる。
- 車の購入代金は1500万円で、現金一括購入の予定。
65歳までの支出額は3425万円
宍戸さんは「仕事を直ぐにでも辞めたい」と言っていたので、50歳から、公的年金の受給開始となる65歳までの15年間のキャッシュフローを試算をします。