円安の猛威! 29歳メーカー勤務、千葉の4000万円中古マンションで破産寸前…「ボーナス返済」の落とし穴
大手メーカー勤務のA氏は、26歳で購入したマンションを今年29歳で手放すことになったそうだ。マンションを購入した年齢も若く、日本人男性の平均年収が480万円程度と考えると、同年代ではかなり稼いでいる方だ。これから昇進することも考えれば十分返済できると思っていた。
しかし、今年に入ってから予想外の出来事が立て続けに起こり、家計はカツカツ。返済に首が回らなくなってしまった。一体A氏の身に何が起こったのか。
銀行の勧めもあり、年収の約8倍で借りた住宅ローン…
A氏は26歳で結婚し、その年に築7年の中古マンションを購入した。友人や会社同期の中では一番早かったが、地方勤務をしていたA氏が東京本社へ異動するタイミングで、赴任先で出会った同じ会社の一般職の女性と結婚を決めた。
マンション価格は約4000万円。結婚式や新婚旅行にお金を使いすぎて頭金を用意できなかったため、フルローンで購入した。しかし、ローンを組んだ年齢が低く、順調に昇進すれば年収も上がっていく予定なので、問題ないと安心しきっていた。
A氏の妻は、正社員時代の年収が280万円ほどあった。しかし、結婚で東京へ引っ越すことになり、退職してしまう。
マンション購入時A氏の年収は550万円だったが、銀行は年収の8倍まで借り入れできると勧められたので、A氏は1人でローンを組んだ。東京で4000万円のマンションを購入することは難しかったため千葉に購入したが、A氏の職場までのアクセスもよく、中古ではあるものの十分綺麗(きれい)で満足していた。
結婚当初は専業主婦だった妻も、子供が生まれるまでパート程度で働き、家計を支えてくれると思っていた。実際、千葉へ引っ越しが決まってから半年後に仕事が決まり、社会保険の扶養範囲内の年収120万円で働くことになった。ところが、地方出身の妻は関東の環境に慣れず、辛そうにしている姿が増えた。