資産100億円投資家「ネットで知り合った人はあなたを助けてはくれない」…億万長者に必要なのは“3人の仲間”
友人とファミレスで集まったことを起点に、いまでは映画製作や会社経営、不動産投資など多岐にわたる事業を展開している。そんな嶋村氏の源泉は、「コミュニティ」にあるという。いまの生活から一歩踏み出し、億万長者への道を歩むために必要なコミュニティの作り方について、嶋村氏が指南する。
※本稿は嶋村吉洋著『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金の仕組み』(PHP出版)から抜粋、再構成したものです。(全6回中の3回目)
第1回:山の手の億万長者から教わった「お金持ちの秘訣」…16歳で社会に出た少年が100億円を持つスーパー資産家になるまで
第2回:なぜ会社員ほど借金をするべきなのか…資産100億円のスーパー投資家が語る「普通の人間が億万長者になる」ために必要なステップ
第4回:資産100億円投資家「億万長者が家でパーティを開くたった一つの理由」…億万長者は“17時からのセミナー”にも参加している
第5回:幸せな億万長者は「直接儲かる投資」に興味を示さない…資産100億映画プロデューサーは何に投資しているのか
第6回:資産100億円のスーパー投資家が警鐘「3LDKのタワマンには投資してはいけない」…億万長者が実践する本当の不動産投資
目次
会社員でもできるコミュニティ作り
今の時代に人生での成功を目指すのであれば、会社から独立して自分で事業を行なうことを目指すのが、有力な選択肢なのかもしれません。だからもしも王道での成功ルールを目指すならば、まずは「いつでも会社から独立できる人間になること」を目指すべきかもしれません。
「独立する」というのは、転職することとは違います。独立するのであれば、会社にいる間にそれができるだけの基盤を作っておかねばなりません。そこでお伝えしたいのは、会社にいながらできる「最強のコミュニティ作り」のノウハウです。
私たちが子供のころ、近所の友だちと〝仲間〟を作れたのは、公園だったり、友だちの家だったり、あるいはどこかの空き地にこしらえた「ひみつ基地」だったりと、皆が集まる「場」があったから。集まる場がないのに、仲間ができるなんてことは、世の中にあるわけもありません。
よって、コミュニティを作るには、まず自由に皆が会い、話せる場所を作るのが出発点になります。それはファミレスでも良いし、居酒屋でも良いし、自分の部屋でも、レンタルスペースでも構わない。もちろん現代の世の中では、「ネット」という便利なツールも活用できます。
コミュニティづくりは時間がかかる
ネットで仲間を作るというのは、Facebookであったり、TikTokであったり、あるいはX(旧Twitter)などのSNSを使って〝知人〟を増やしていく方法です。すでに多くの方がいずれかの方法を使い、何らかのコミュニティに参加していることでしょう。けれども多くの人が、その限界も感じているのではないでしょうか?
「どんなに一生懸命に投稿をしたって、コミュニティなんてまったく増えません。やめようかと思って……」
別に諦めることはありません。あなたを応援してくれる「コミュニティ」は必ず作ることができます。しかし、多くの人は、コミュニティ作りの前提が間違っているのです。まず、「コミュニティはすぐにできる」と勘違いしている人が多いです。
ネットでの投稿を続けていて、「なかなかコミュニティが増えません」という人に、「一体どれだけ継続しているの?」と聞けば、「3ヶ月です」とか、「2年です」などと答えます。
しかし、そんな短期間でコミュニティができる、ましてやそれが成功する、なんてことがあるのでしょうか?私はどの分野でも、最低3年間は地道に継続することが大事だと考えています。
ネットのフォロワーはあなたを助けてくれるのか
次に、多くの人が知人と仲間を区別していません。ネットで作りやすいのはあくまでも知人であって、あなたと負荷をかけあい、目標を達成していく仲間ではないことが多いのです。
誰かがあなたを知っていることと、誰かがあなたを全力でアシストすることは別物ですよね?ネットだけの活動で、あなたは仲間を作ることができるでしょうか?ネットだけでつながった知人が、あなたが出店したラーメン屋さんに頻繁に通ってくれるでしょうか?
ネットだけでつながった知人が、人手が足りないときに、あなたのお店のスタッフとして汗をかいてくれるでしょうか?私は非常に難しいと思います。
誰かと出会ったきっかけはネットであったとしても、リアルに会う機会を効果的に作り、じっくりコミュニケーションをとることで、知人が仲間になることはあります。幸せな億万長者が常に求めているのは、知人ではなく〝仲間〟なのです。
私自身はスマホもない時代からファミレスを起点に、アナログでコミュニティ作りをしてきました。そのため、あなたがリアルな場でコミュニティを育てていく際の参考になると思います。
とにかく私たちの集まりは、当初、烏合の衆でした。「何をやるのか」すら、まだ明確になっているわけではありません。ですから、その「何をやるのか」を見つけるために、皆でビジネスについて勉強をしたり、商売をしている人の話を聞いたり、皆で意見を出し合うような勉強会を作ることから始めたわけです。
人数がある程度増えたら、会議室のようなところを借りて、勉強会のときにはそこに集まることにしました。これがやがては、レンタルスペースの発想につながっていったわけです。
必要なのは“3人の仲間”
もっとも、そこまで行くにはやはり時間がかかる、というのが私の本音です。これは私の感覚ですが、あなたと一緒に「このコミュニティを世界一にしよう!」と本気で思う仲間が3人できれば、そこからどんどんコミュニティは発展していく可能性があります。しかし、その〝たった3人〟の仲間がなかなか集まらないのが、コミュニティ作りの難しいところなのです。
そこで大切なのは、最初は「質」を求めるのではなく、集める人の「数」にこだわること。何事も量から質を生むのです。
私たちは、「この人が仲間になったら心強いな」という人に執着しがちですが、たいていそういう相手はコミュニティに入りませんし、定着しません。また、「付き合いが長ければ、仲間になるのか」と言えば、そうでもないことが多いと感じます。
たとえば、私には小学生からの旧友が数名います。彼らは私が16 歳のころから仲間作りを始め、億万長者になっていく様をずっと見てきています。もし彼らが私の仲間になっていれば、大きな成果を作っていたかもしれません。実際、私は彼らを誘ったことが何度かありました。でも、彼らはやらない。
つまり、親しいし、信頼できる相手だからといって、一緒にコミュニティ作りをやるとはかぎらないのです。親しいし、信頼できる相手だからといってあなたと同じスポーツをやるわけではないことと、同じですね。
これが会社であれば、「組織のルールだから」と、強制できるかもしれませんが、皆が自由にやっているコミュニティでは、やる気がなくなればすべてが終わりになってしまいます。
嶋村吉洋著『となりの億万長者が17時になったらやっていること 大富豪が教える「一生困らない」お金の仕組み』(PHP出版)
だから結局のところ、たくさんの人にコミュニティの価値を伝え、価値観の合う人だけが残る。こういうことを延々とやっていくことだと思うのです。すると気づいたときには、質が担保された〝3人の仲間〟が誕生します。私たちがコミュニティを始めたときは、まだネットが普及していませんでしたから、コミュニティメンバー募集の手製チラシをいろんなところで配っていました。