日経平均史上最大の暴落を生き抜いた2億円投資家大暴落時にやらなかったこと…決算からトレンドの変化は感じていた
個人投資家kenmoさん(X:@kenmokenmo)は、20代後半から株式投資を始め、5年目にして資産1億円を突破。現在は2億円以上を運用しており、株式投資の傍ら、数多くの企業のIRセミナーの主催やIRの支援などを行っている。
今回は、日本平均株価市場最大の暴落を生き抜いたkenmoさんに、今後の相場展望についてうかがった。全2回にわたるインタビューの第1回。
目次
「やばいぞ、やばいぞ」売りが売りを呼んで大暴落へ?
――このタイミング(2024年8月)なので、やはりここからお聞きするべきだと思います。先日、日経平均株価が史上最大の下げ幅を記録する大暴落がありました。kenmoさんの株式投資への影響はいかがでしたか?
やはり無傷であるわけはなく、それなりのダメージを食らいました。私はあまり信用取引をやらないのですが、2023年から続いてきた上昇トレンドが強く、暴落の直前までレバレッジ1.2倍程度の取引をやっていました。新NISA勢の参入もありましたし、市場全体が浮かれていたような状況で、リスク管理が甘かったことを痛感しました。おそらく、今回ダメージを受けた多くの個人投資家の皆さんも同じような状況だったのではないかと思います。
突然の暴落で多くの投資家が出口に殺到し、「やばいぞ、やばいぞ」と売りが売りを呼ぶ展開になったのではないでしょうか。
もちろん投資家としてリスク管理も重要なので、ある程度準備はしていたのですが……。
――準備ということは、この暴落を予見して備えていたのですか?
決算シーズンを経て、トレンドの転換は感じていました。為替は円高になると見越して円高寄り(円高で恩恵のある銘柄)のポジション構成もしました。それだけに多少下げても大丈夫と思っていましたが、現実はそれ以上でしたね。
空売りは得策ではない。往復ビンタを食らっていた可能性も?
――円高寄りのポジション以外にリスクヘッジはされていたのですか?
リスクヘッジは下手なのであまりやらないです。空売りもやりません。ポジションを落としてダメージを少なくするようにしています。
インフレ基調が1年半ほど続いてきたこともあり、空売りによるヘッジは得策ではないと思っていました。事実、空売りが踏み上げられるような動きもありましたしね。もし空売りをしていたら、往復でダメージを食らっていた可能性もありました。
――そのお話だと、今回の大暴落をうまく立ち回られたように感じました。
もちろんそれなりのダメージではありますが、納得はしています。幸いにも前週の金曜日にポジションを減らしていた影響が大きいと思っています。暴落は月曜だったので、1日それが遅れていたらと思うとゾッとしますね。
過去の暴落から学んでいた「間違いなく…」
――この状況で素早く行動、そして最悪の事態を回避したところはさすがです。