年間配当2000万円投資家「株価吊り上げ企業には投資しない」…高配当株投資家が語る「銘柄選定の極意」

本稿で紹介している個別銘柄:霞ヶ関キャピタル(3498)
2024年は、日米の金融政策の転換や植田ショック、米大統領選挙など激動の年となった。こうした状況下で、今後の株式市場をどう捉え、投資に臨めばよいのだろうか。今回は、不動産投資から株式投資へとキャリアを転換し、現在は専業投資家として活躍する配当鳥175R氏(@haitodori)に、投資遍歴と投資におけるマイルールについて話を伺った。配当鳥175R氏の年間予測配当は2000万円を超す。みんかぶマガジン短期連載「高配当逆張り投資家が語る、激動相場における生存術」。第2回は銘柄選定の極意について話を聞いた。
目次
「売上高成長率」と「配当率」を見てスクリーニングする
ーーどういった基準で銘柄を選定されているのでしょうか?
特に決まったものはないのですが、いまのポートフォリオよりも高いリターンが期待できるかという点に注目しています。銘柄探しでは、スクリーニングを活用していますね。例えば、売上は伸びているのに利益が伸び悩んでいる銘柄を探しだし、その原因を掘り下げるんです。それが解消されれば、将来的に利益が伸びる可能性があると思えば投資をします。
ーースクリーニングされるときの項目ついて教えてください。
スクリーニングでは、「売上高成長率」と「配当率」を主に見ています。この2つの指標を組み合わせて、利益が伸び悩んでいる銘柄を探したりします。もちろん、業界や企業によって適切な数値は異なるので、微調整をしながら銘柄を探していきます。
ROE(※自己資本利益率)を項目に入れて、利益率の高い企業を探したりもします。
配当率を3%、売上高成長率を15%程度に設定
ーーだいたいどれくらいの数値に設定されることが多いですか?
配当率を3%、売上高成長率を15%程度に設定してスクリーニングすることが多いですね。ただ、この数値はあくまで目安です。そこからさらに、なぜ利益が伸び悩んでいるのか、その原因が解消される可能性はあるのかなど検討します。そして、将来的な成長が見込めるかどうかを判断し、投資のタイミングを計っています。
ーーそのスクリーニングを経て、購入するときの決め手はありますか?
実際に投資する際は、まず少額から始めてみるようにしています。そうすることで、その銘柄に対する自分の考え方を改めて確認できるんです。投資後も企業の動向を観察し、より魅力的な銘柄だと感じれば、投資額を増やすこともあります。逆に、期待していたほどの成長が見られないと感じれば、売却することもあります。仮に過去の決算が振るわなかった企業であっても、将来性を感じれば、積極的に投資対象として検討することもあります。