「日経平均が5万円、NYダウが10万ドルという時が来る」著名投資家が注目する日本株のマイナス要因

株式投資を始めて10年で億トレとなったキリン氏(@yudu1105)。日経平均株価が最高値を更新するなどマーケットが盛況となる中、神戸投資勉強会を主催するキリン氏の動向には注目が集まる。
キリン氏はいま、どのような相場観を持って戦っているのか率直にうかがった。
みんかぶプレミアム特集「日経平均最高値 日本株と米国株どっちが良い?」第1回。
目次
調整の下げがあってもおかしくないが・・・
ーー2025年はトランプ関税ショックを経て、日経平均株価は最高値を更新しました。今後の日本株に対してどんな相場観をお持ちですか?
個人的に相場観は持たないようにして、個別銘柄を淡々と評価して投資しています。
やはりトランプ関税の影響は出ていて、4ー6月決算時点では日経平均株価のEPS(当期純利益)が低下しています。その結果、PER(株価収益率)が高くなっており、調整の下げがあってもおかしくないかなと思っています。
とはいえ、そもそもバブル期につけた38,000円を、30年以上もかかってようやく上回っていること自体に違和感があります。願望も込めて、4万円台は維持すると見ています。
ーー上昇してきた米国株と比べるとまだ割安感があるということでしょうか。
米国株に「何をもって」追随できていないか、だと思います。米国と日本とでは企業の収益性に大きな差があることを考えると、割安のまま放置されるのも仕方ないかもしれません。
ずっと最高値を更新してきている米国株に対して、日本株は「いつまでバブル時代の株価と争ってるねん」と思いますね。
ーーということは、今後も米国株の堅調は続くと見られていますか?
トランプ関税の不透明性が払しょくされた上で第2四半期をまたいで業績が悪いようであれば怪しいムードが出てくるかもしれませんが、全体的に堅調さ、強さは続くと思います。
米国、日本ともに上値を追うのではないか
ーートランプ関税の影響はすでに、そこまでの材料ではないとお考えということでしょうか?
トランプ米大統領がまた何を言い出すか分からない不透明感はあるものの、今報道されている関税の水準に対してはある程度株価に織り込まれていると思っています。なので、関税の影響を除いたファンダメンタルの強さが維持されるようであれば、米国、日本ともに上値を追うのではないでしょうか。
ーー関税以外のファンダメンタルとは、どんな要素に注目するべきですか?
基本は業績です。直近であれば、第2四半期の業績に関税の影響が出始めてきて、通期予想がどちらに振れるか。第2四半期はその影響を見定めやすい局面です。
株価指数の成長にも差となって表れてもおかしくない
ーー上値を追う場合、最終的にどれくらいの価格まで伸びると思われますか?
私が株を始めたのは、アベノミクスの中盤でした。日経平均株価は2万円くらいです。そこからマーケットが成長して、日経平均が5万円、NYダウが10万ドルという時が来ると思って株式投資を続けています。早くそれが現実になるのを見たいですね。