絶望の上から目線…リニア抗戦の静岡・川勝知事「ホリエモン君は某社長と比べ魅力なく花がない」不要なハコモノを量産し静岡経済を奈落へ
作家の小倉健一氏が工事がなかなか始まらないリニア中央新幹線静岡工区の問題点を説明するーー。
「1滴たりとも水を漏らすな」
静岡県の川勝平太知事によるリニア建設着工妨害が続いている。
リニアの開業時期を巡っては、2027年に開業するはずだった品川-名古屋(285.6km)間は、川勝知事による様々な妨害工作に合い、延期となる見通しだ。それにともない大阪までの全線開業(2037年予定)も大きく後ろにズレ込んでしまうのではないかと心配されている。
南アルプストンネル静岡工区は静岡県の北端にある8.9kmの区間だ。川勝知事は大井川流域への影響が懸念されるため「1滴たりとも水を漏らすな」という立場を鮮明にし、そのほか、リニア工事による生態系への影響が不明だから調査せよ、工事でできた土を置く場所が不適切などと、常人には理解し難い屁理屈をもって、リニアの静岡工区の建設開始を認めようとしていない。川勝知事は、この現実にクリアし得ない基準をリニアの工区にだけ求めている。
公共事業投資から人への投資、つまり「コンクリートから人へ」という公約を掲げて当選したはずの川勝知事は、静岡県内のいたるところでハコモノ建設を繰り返してきた。最近では、沼津市の沼津岡宮ICから下田市の下田IC(仮称)までを結ぶ60kmの「伊豆縦貫自動車道」の建設に邁進しているが、生態系や水資源への影響について環境アセスにより触れられているにも関わらず、その影響をリニアと同等の基準で確認することもなく進めていて、ダブルスタンダードが指摘されているところだ。
「大阪までの全線を一括開業すると国が言ってほしい」
産経新聞(6月2日)が報じたところによれば、<「大阪までの全線を一括開業すると国が言ってほしい」。関係者によると、川勝氏は昨年12月ごろに非公式の場で、JR東海に品川-名古屋間の先行開業を取り下げさせるよう、繰り返し要請してきた>という。つまり、川勝知事は品川-名古屋間の開業を10年遅らせろと要請しているということだ。口を開けば「リニア建設を促進している」と言いながら、リニア着工を妨害し続ける様に激しい怒りを感じる人も多いのではないだろうか。