スシペロ問題で少年側、衝撃の答弁「共有する意志」はなく「拡散は予測せず」消える外食産業の善き風景…撮影禁止にするしかないのか
少年は「高校を中退」、「平穏な生活を阻害」されている
「食事中の店内撮影は難しい問題です。私のころは微笑ましい光景でしたが、いまは警戒するしかないでしょうね」
学生時代にスシローではないが、別の回転寿司チェーンでアルバイト経験のある筆者の元教え子が語ってくれた。
「誰もが配信できて、誰もが拡散する時代ですからね」
2023年1月、いわゆる「ペロペロ少年」「寿司ペロ少年」と呼ばれる岐阜県の少年らが回転寿司チェーン、「スシロー」の店内で据え置きの醤油ボトルのなめ回しや回転レーン上の寿司へのツバつけをする動画を撮影、それが拡散し、経営する「あきんどスシロー」は衛生面での対処と風評被害の拡大を防ぐための対応を続けている。
同時に、スシロー側は岐阜の少年に対して6700万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。少年側の答弁書によれば少年はこの件により「高校を中退」し、「平穏な生活を阻害」されている、としている。
ユーチューバーの動画で2歳の幼児による据え置きの醤油ボトルを咥える姿
スシローだけでなく、この他にも飲食店におけるこうした行為が次々と動画によって拡散、「どの店が」という問題にとどまらない、外食産業の危機ともいえる状況に陥った。同じく回転寿司チェーンの「くら寿司」でも名古屋の男らが「ペロペロ男」として逮捕された事件は記憶に新しい。