なぜ性加害の噂が絶えないジャニーズ事務所に母親たちは子供を預けたのか…キリスト教牧師「ペドじゃなくても児童性虐待者になりうる」
故・ジャニー喜多川氏の性加害問題が世間を揺るがせている。日本基督教団王子北教会牧師で、『牧師、閉鎖病棟に入る。』(実業之日本社)などの著書もある沼田和也氏は、「ジャニー氏が生まれながら小児性愛(ペドフィリア)の嗜癖を持っていたかどうかは疑わしい」と独自の見方を語るーー。
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カトリック、プロテスタントの世界でも性加害のスキャンダルは後をたたない
カトリック教会において、児童への性的虐待が行われていたことが明るみになったのは2002年だったであろうか。ボストン・グローブ紙の記者がそれを告発した出来事は、2015年に『スポットライト 世紀のスクープ』という映画にもなった。その後も、司祭による性加害のスキャンダルは後を絶たない。
もちろんプロテスタント教会も例外ではない。83歳のデイヴィッド・ザンドストラ牧師が、遡ること48年前にフィラデルフィア郊外で、当時8歳であったグレッチェン・ハリントンさんを殺害したことが、今年になって明らかとなった。ザンドストラ牧師はグレッチェンさんを殺害していながら、彼女の葬儀を執り行ったという。彼女の父親はおそらく最後までこの牧師をまったく疑うことなく、隣人として感謝しながら亡くなったと思われる。
一方、日本では1994年に亡くなった岡正治牧師が、取材に来た女性に性加害を行っていたことが、やはり今年になって「岡まさはる記念長崎平和資料館」の運営団体によって明らかにされた。同館は名称変更を検討しているというが、そのありようがジャニーズ事務所の名称変更を連想させると話題になっている。